しんぶん赤旗

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日本共産党

2018年4月18日(水)

「セクハラ」対応に批判噴出

「安倍政権全体の問題」

野党議員が会見

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(写真)財務省のセクハラ疑惑への対応について記者会見する超党派の国会議員=17日、参院議員会館

 学校法人「森友学園」への国有地売却をめぐる公文書改ざん、「加計学園」の獣医学部新設で「首相案件」を示す文書の発覚、自衛隊の「日報」隠ぺい―“底なし沼”の疑惑に直面している安倍政権が、福田淳一財務事務次官による複数の女性記者に対するセクハラ疑惑の対応で怒り・批判を浴び大揺れしています。

 財務省は週刊誌による福田次官のセクハラ疑惑報道に対して、報道各社の女性記者に調査への協力を要請。麻生太郎財務相は17日の記者会見で「本人が出てこなければどうしようもない」と述べ、名乗り出なければセクハラ調査をしないと受けとれる発言をしました。

 国会では同日、「財務省のセクハラ対応は問題だ」として超党派の野党議員が記者会見し、財務省が公表した調査の全体の撤回を求めました。日本共産党から畑野君枝衆院議員が参加しました。

 畑野氏は、同省の調査で福田事務次官がセクハラについて「言葉遊び」と表現したことに「語るに落ちた。日常からやっているとあけすけに白状した」と指摘。同日の野党合同ヒアリングで、同省の対応策が16日の公表前に官邸に通知されていたことが分かったとして「安倍首相は、待ったをかけなかった。自ら許しているという段階に入った」と述べ、政権全体の問題だと強調しました。

 参院会派「沖縄の風」の糸数慶子議員は「安倍政権は女性活躍をアピールしているが、女性差別撤廃に消極的だ。セクハラ解消に極めて後ろ向き。女性は輝くどころか悲鳴をあげている」と政府の姿勢を批判。立憲民主党の杉尾秀哉参院議員は「(セクハラという)女性取材者への接し方が許されると思っている象徴のような事件だ。男性、女性、与野党問わず断固として徹底解明すべきだ」と強調しました。

 また麻生財務相が、女性取材者が名乗り出なければ調査を続けない考えを示したことなどに対し、「違和感がある。セクハラ被害者は家族にも相談できないのが現実」(野田聖子総務相)、「財務省の対応は国民の感覚とずれている」(自民党・橋本聖子参院議員)と政府・与党からも批判があがっています。

 6野党は同日、国対委員長が会談し、福田次官のセクハラ疑惑や同省の対応はきわめて問題だとして、麻生財務相の任命責任を含めて厳しく追及していくことで一致。また、国会内で財務省幹部を呼んで合同ヒアリングを開き、真相を明らかにするよう求めました。


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