しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

2018年4月17日(火)

冤罪の原因究明迫る

藤野氏 刑事司法の問題指摘

写真

(写真)質問する藤野保史議員=13日、衆院法務委

 日本共産党の藤野保史議員は衆院法務委員会で13日、繰り返される冤罪(えんざい)事件の根源が、刑事司法の制度、構造の問題にあると追及しました。

 藤野氏は、最高裁で現在、冤罪をめぐる三つの再審事案が同時に係属され、冤罪防止は緊急課題だと強調。その背景に「自白」、取り調べの問題があるとして、愛媛県警が警察学校の講義で使っていた「被疑者取り調べ要領」を示し、「『絶対に落とす』という気迫が必要」「朝から晩まで取調室に出して調べよ」などと記載していることを挙げました。

 「捜査担当者や裁判官個人の問題よりも、捜査過程、刑事裁判のシステムの問題だ。原因の分析・検証がなければ実効ある法制度へ改善できない」と冤罪原因の徹底究明を要求。上川陽子法相は「第三者機関の設置は慎重に検討」などと述べるにとどまりました。

 藤野氏は「冤罪を契機とする刑事再審法の改正は世界の流れだ」と述べ、米国では11州に誤判原因調査の委員会があると紹介。カナダでは、1971年の冤罪事件を機に王立委員会を設け、検察官に証拠の事前の全面開示を義務づけるなど大きく変化しているとし、「日本でも冤罪の検証に尽力し、再審制度や証拠開示制度の改善につなげるべきだ」と主張しました。


pageup