2018年4月17日(火)
内閣支持率“危険水域” 各社世論調査
日テレでは26.7%
柳瀬氏喚問 「朝日」で「必要」72%
森友、加計疑惑などで新事実や新たな隠ぺい、ねつ造が次々と噴出するなか、各社の世論調査で安倍内閣の支持率が“危険水域”と言われる水準に急落しています。「日テレ」の調査(13~15日)では26・7%となり、第2次安倍政権発足以来、最低を更新しました。
「朝日」の調査(14、15両日)でも支持率は31%で、前回調査とならび第2次安倍政権発足以来最低。「共同」調査(同日)では前回調査から5・4ポイント減の37%で、女性の支持率は29・1%でした。不支持率は「日テレ」「朝日」「共同」いずれも52~53%で支持を大きく上回る状態が続いています。
不支持の理由では、首相が「信頼できない」が「共同」で8・1%増の58・4%となっています。支持、不支持にかかわらず、首相をどの程度信用できるかとの問いには、「あまり」「まったく」を合わせた「信用できない」が66%(「朝日」)に上っています。
「加計」疑惑をめぐり野党が求めている柳瀬唯夫首相秘書官(当時)の証人喚問について、「朝日」で72%の人が「必要」だと回答。一連の不祥事は安倍内閣に「責任がある」が67・7%となり、安倍首相のもとでの改憲反対が57・1%(「共同」)でした。
安倍首相への強い不信感
各社の世論調査では、国民の多数が安倍首相に対して強い不信を抱いていることが明らかとなりました。「朝日」の調査では、安倍首相による長期政権の弊害について、「大いに」と「ある程度」をあわせて59%の人が「感じる」と回答。自民支持層でも56%が弊害を感じています。
女性の内閣支持率が「共同」調査で30%を割ったのは第2次政権発足以降初めて。「森友・加計」疑惑に加え、財務事務次官のセクハラ疑惑が影響したと分析しています。
「加計」疑惑をめぐっては、柳瀬唯夫首相秘書官(当時)が愛媛県職員らとの面会で「本件は、首相案件」だと発言したことが県側の文書で明らかになったにもかかわらず、同氏は発言を否定しています。安倍首相が柳瀬氏を「信頼している」と述べたことに、「共同」で79・4%が「納得できない」と答えています。
一方で、「日テレ」では、首相が加計学園の獣医学部新設を2017年1月に初めて知ったという首相の国会答弁のほうが愛媛県の文書より「信ぴょう性が高い」と答えた人は8・6%にすぎませんでした。
「森友」疑惑をめぐっては、「共同」で麻生太郎財務相は「辞任すべき」が48・9%に上り、「朝日」で61%の人が首相の妻・昭恵氏の国会招致が「必要」と答えました。自衛隊の文民統制については「共同」で78・4%、「朝日」で75%の人が機能していないと答えています。
さらに北朝鮮問題の解決にむけて「日テレ」では44・3%が「対話を重視」と回答し、「働き方改革」一括法案の今国会での成立は「必要ない」が「朝日」で61%に上っています。