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日本共産党

2018年4月15日(日)

出すべき「ウミ」は首相自身 安倍政権を倒し、ウソのない政治、民主主義を取り戻そう

国会前大行動 志位委員長のスピーチ

 安倍政権の退陣を求めて14日に行われた国会前大行動で、日本共産党の志位和夫委員長が行ったスピーチは次の通りです。


 みなさん、こんにちは(「こんにちは」の声)。日本共産党の志位和夫です。今日は小池晃書記局長、高橋千鶴子衆院議員、畑野君枝衆院議員、吉良よし子参院議員、山添拓参院議員と一緒にまいりました。頑張りましょう。(「おー」の歓声、拍手)

森友疑惑――8億円値引きの根拠はいよいよ崩壊、昭恵氏に国会に出てきてもらおう

 安倍政権のもとでの一連の疑惑は“底なし沼”の状況じゃないでしょうか。(「そうだ」の声、拍手)

 森友疑惑では、公文書改ざん事件に続いて、8億円の(国有地)値引きの根拠がいよいよ大本から崩壊する事態となってきました。2016年、財務省近畿財務局が国土交通省大阪航空局に“地中のゴミの積算量を増やしてくれ”と依頼した。そのことによって8億円の(国有地の)値引きが決まりました。

 みなさん。背任罪に問われるような、こんなとんでもないことを財務省と国交省がグルになってやっていた。背後に政治的圧力がなければ、おこりえないことではないですか(「そうだ」の声、拍手)。昭恵さんの関与がいよいよ濃厚ではありませんか。国会に出てきてもらおうではありませんか。(「その通り」の声、拍手)

加計疑惑――愛媛県文書の真実性は極めて高い、「関与はない」という首相の言明は崩壊

 加計疑惑については、柳瀬唯夫元首相秘書官が「本件は、首相案件」と発言したと明記した愛媛県の文書が出てまいりました。安倍晋三首相は、「秘書(の柳瀬氏)が記憶の限りでは会っていないと言っている。それを信用する」と言っている。どちらかがウソをついているわけですけれども、愛媛県の文書の真実性が限りなく高いのではないでしょうか。(「そうだ」の声、太鼓の音、拍手)

 なぜならば、愛媛県にはウソをつく動機がない。しかし首相サイドには動機が十分にあるじゃないですか(「その通り」の声、拍手)。そしてその後、起こった出来事は、愛媛県の文書の通りになった。国家戦略特区に申請する。「申請書は2、3枚でインパクトのあるものを」という(官邸・政府側の)“指南”通りになっているじゃないですか。あれが真実ということになりますと、「関与していなかった」という首相の言明は大本から崩れることになります。

 みなさん。森友も加計も首相夫妻の疑惑は“真っ黒に近いグレー”になっているのではないでしょうか(「そうだ」の声、拍手)。安倍首相は「ウミを出す」と言っている。しかし出すべき「ウミ」は首相自身ではないでしょうか(「その通り」の声、大きな拍手)。徹底した真相究明を国会でやっていきたいと思います。(大きな拍手)

自衛隊の「日報」隠ぺい――憲法違反の海外派兵、「戦場の真実」を隠すことが目的

 そして、自衛隊の「日報」の隠ぺい問題です。「ない」と言っていたイラク(派兵)の「日報」が出てきました。この国は、安倍内閣が「ない」というものは大体あるんですよ。(笑い)

 なぜ、「日報」を隠ぺいしたか。「戦場の真実」を隠すためだったのではないでしょうか。(「そうだ」の声、拍手)

 南スーダン(派兵)の「日報」には「戦闘」という言葉がたくさん書かれておりました。

 イラク(派兵)の「日報」についても、今日の報道では、やはりこちらにも「戦闘」という言葉が記載されているという。結局、「非戦闘地域」が建前だったけれども、戦場に行ったのではないか。憲法違反の海外派兵が「戦場の真実」だったのではないか。

 みなさん。強大な軍事組織が国民にこういう重要な情報を隠ぺいするなどということは恐ろしいことですよ(「そうだ」の声)。それをコントロールしない政府も恐るべきことですよ(「そうだ」の声)。即刻、退陣させようではありませんか。(「おー」の歓声、大きな拍手)

希望は市民と野党の共闘――安倍政権を一歩一歩追い詰めている

 みなさん。希望は、市民と野党の共闘です。

 あの安保法制(戦争法)のときに、この国会前を連日のように埋めた新しい市民の運動は、一時見えなくなっていましたが、ちゃんと伏流水のように続いておりました。そしていま、またここにわき起こっているじゃないですか(「そうだ」の声)。全国でわき起こっているではありませんか。(拍手)

 この市民のみなさんの運動と野党の共闘の力が合わさり、厚労省の裁量労働制のねつ造データを認めさせ、(「働き方改革」一括法案から)削除させた。佐川宣寿・前理財局長の証人喚問も実現させた。一歩一歩追い詰めているじゃないですか。

 この力で安倍政権を倒して、ウソのない政治、正直な政治、日本の民主主義を取り戻していこうではありませんか(「おー」の歓声)。頑張りましょう。ありがとうございました。(長く続く拍手)


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