2018年4月6日(金)
イラク日報隠ぺい 文民統制を崩す事態
井上議員 稲田氏の参考人招致要求
参院外防委
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日本共産党の井上哲士議員は5日の参院外交防衛委員会で、「存在しない」とされていた陸上自衛隊イラク派兵部隊の日報を陸自の研究本部などが昨年3月27日に確認していたにもかかわらず、当時の稲田朋美防衛相や政務三役などに報告しなかった問題について「シビリアンコントロール(文民統制)の根幹を崩す深刻な事態だ」と批判しました。
小野寺五典防衛相が、「私の指示で再調査して明らかになったものであり統制はきいている」と答弁したのに対し、井上氏は「南スーダン日報隠ぺいの特別監察の過程で隠ぺいを重ねたものであり重大だ」と批判しました。
井上氏は、昨年2月20日の衆院予算委員会で、畠山和也前衆院議員が日報の存在をただしたのに対し、稲田氏が「イラクに関しては残っていないことを確認している」と断定したことに言及。イラク日報が発見された研究本部には海外派兵部隊のデータがすべて保管されているにもかかわらず、答弁時点は調査を行っていなかったことを明らかにし「肝心な場所の調査もせずに断定した虚偽答弁だ」と指摘しました。
また、発見されたイラク日報は行政ファイルに保有されている公文書であり、陸自の衛生部にあった文書は2015年に作成された保存期間5年の文書だったことを認めた防衛省の鈴木敦夫総括官に対し「公文書を隠ぺいした深刻な事態だ。安倍政権のもとで続発する隠ぺい、暴走の一つだ」と厳しく批判。真相解明に向け稲田氏の参考人招致を求めました。