2018年4月5日(木)
価値判断押し付け批判
畑野議員 前川氏授業調査を追及
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日本共産党の畑野君枝議員は4日の衆院文部科学委員会で、文科省が自民党議員の指摘を受けて前川喜平・前事務次官の公開授業の内容の報告を2度にわたり名古屋市教育委員会に求めた問題について「一方の価値判断に立つことは行政の中立性を侵すものだ」と追及しました。
畑野氏は、文科省が市教委に送ったメールが、前川氏個人を誹謗(ひぼう)中傷するような一部報道の内容を記述していることについて、「正当性を欠く人物評価だ」と批判。どのような人を講師に呼ぶか呼ばないかは価値判断の問題であり、「行政が一方の価値判断に立って問題視することは、中立性を侵すことになる」と指摘しました。林芳正文科相は「価値判断ではなく、事実確認をした」と答弁。畑野氏は「前川氏は講師に不適切という一方的な価値判断を押し付ける文科省の対応に、教育への不当な介入の誤りの根本がある」とただしました。
この問題では、自民党の赤池誠章参院議員と池田佳隆衆院議員が文科省に働きかけていました。畑野氏は、国家公務員制度改革基本法で職員が政治家と接触した場合は記録を残すことになっているとして「記録を公開すべきだ」と求めました。
高橋道和初等中等教育局長は、口利きや圧力はなかったとして「両議員の態度は(基本法に)当たらない」と述べ、記録はないと強弁しました。畑野氏は「地教行法の調査に関与しているのに記録がないとは法律違反だ」と批判し、両議員の招致を求めました。