しんぶん赤旗

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日本共産党

2018年4月3日(火)

文科省は「不当な支配」

前川氏授業調査 畑野氏が追及

衆院文科委

写真

(写真)質問する畑野君枝議員=3月30日、衆院文科委

 日本共産党の畑野君枝議員は3月30日の衆院文部科学委員会で、文科省が前川喜平前事務次官の公開授業の報告を名古屋市教育委員会に繰り返し求めた問題で、憲法と教育基本法に基づいて「教育現場に『不当な支配』を持ちこんではならない」と主張しました。

 文科省は、今回の調査は地方教育行政法に基づくもので「不当な支配」に当たらないと説明しています。畑野氏は、教育行政の行為にも「不当な支配」が適用されると判断した旭川学力テスト事件の最高裁判決(1976年)を示し、同省の認識をただしました。林芳正文科相は「論理的には教育行政にも当てはまることがあり得る」と認めました。

 畑野氏は、地教行法に基づく調査が過去何例あったのか質問。文科省の高橋道和初等中等教育局長は、中学理科の実験中に生徒が病院搬送された例など3件しか示せず、同法に基づく指導・助言に法的拘束力がないと答弁しました。

 文科省は、調査の理由について、前川氏の発言が「仮に学習指導要領と整合せずとも正しいと受け止められる可能性があった」からだとしています。畑野氏は「仮定の話で教育に介入できるとすれば、恣意(しい)的な判断で好き勝手に介入できてしまう。過去の例と比べても極めて異常だ」と批判。背景に政治家の介入もあったとして、集中審議を求めました。


 旭川学力テスト事件最高裁判決 文部省(当時)の中学校全国一斉学力テストに反対する教職員組合の行動をめぐって教組が公務執行妨害罪などに問われた事件の最高裁判決(1976年)です。教育行政機関が行う行為も、教育基本法が禁じる「不当な支配」=特定勢力による教育介入にあたる場合があるとの判断を示しました。


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