しんぶん赤旗

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日本共産党

2018年4月2日(月)

主張

新入生のみなさん

社会と向き合い、学び行動へ

 新入生、ご家族のみなさん、入学おめでとうございます。

 「専門の学問を深めたい」「幅広く学んで、将来のことをしっかり考えたい」「新しい友だちをつくりたい」―。期待と希望を胸に、大学や学園での新たな生活を始めるみなさんに、日本共産党はエールを送ります。

資本主義を問い直す中で

 「18歳選挙権」が実施され、政治や社会について、主権者として考え始めた人も多いのではないでしょうか。

 格差・貧困の広がりや働き方、経済・金融の動き、地球温暖化や原発・エネルギー、戦争と平和、核兵器など世界と日本が直面しているさまざまな課題をどのように解決していったらいいのだろうか―。社会のあり方と向き合い模索しながら、大学での学びや将来の進路を考えることは、とても大事なことです。

 知識を得るだけでなく、講義やゼミナール活動などをつうじて、さまざまな本や意見に触れ、主体的に学ぶなかで、自分の考え方やものの見方を深めていくことは、大学ならではのものです。また、ボランティアやフィールドワーク、留学など学外での活動に挑戦すれば、これまで知らなかった社会の現実に接し、視野が大きく広がるでしょう。

 みなさんが、学生らしい学びに、思い切ってとりくんで、大きな成長を遂げていかれることを願っています。

 「資本主義のもとで貧困をなくせるのか」「企業の利益ばかり追求していては、環境を守れないのでは」―資本主義社会のあり方そのものに目が向けられています。

 生誕200年を迎えるカール・マルクスは、大著『資本論』で、資本主義社会の仕組みと矛盾、未来への展望を明らかにしました。「資本主義の限界」に関心が集まるなか、学生時代にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

 学ぶことは、憲法で保障された権利です。同時に、学んだことも生かし、その意欲や能力を発揮することは社会の発展にとって不可欠です。しかし、進学するにあたって大きな“壁”となっているのが、高い学費です。

 初年度納付金は、国立大学で約82万円、私立大学で平均約132万円にものぼります。私立大学の授業料は、5年連続で値上がりし続けています。多くの学生が、学費を払うために、奨学金という借金を背負わざるをえず、返済の不安を抱えています。

 みなさんが、お金の心配なく、安心して学べるように政治がしっかりと役割を果たすべきです。

 日本共産党は、給付奨学金の拡充、貸与奨学金を全て無利子にすることとあわせて、大学の授業料を段階的に引き下げ10年間で半減することを提案しています。高等教育予算を、先進諸国並みに引き上げれば、実現できるものです。

ともに政治を変えよう

 国政私物化、公文書改ざんなどウソとごまかしの安倍晋三政権への怒り、海外での無制限の武力行使に道を開く自民党改憲案への不安が広がり、政治を変えようという若者の行動が生まれています。

 政治に意思を示すことは、日本の民主主義を前に進めます。主権者として積極的に行動することに、学生時代にぜひ挑戦してみることも大切ではないでしょうか。


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