しんぶん赤旗

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日本共産党

2018年4月2日(月)

4月運用開始

無期転換のルール守れ

雇い止めに抗し運動広がる

 パートや契約社員など有期雇用で働く人が無期雇用に転換できるルールの運用が4月から始まりました。解雇の不安を解消するはずが、無期になる前に雇い止めされるケースが横行しており、“無期転換逃れ”を放置する安倍内閣の姿勢が厳しく問われています。


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(写真)東北大(右側)に対し、無期雇用転換を訴える労働者・市民=3月22日、仙台市

 「無期転換ルール」は2008年のリーマン・ショックを受けて、13年施行の改正労働契約法で「雇用の安定」を目的に導入されました。

 同じ企業で通算5年以上働くと、本人が求めれば無期雇用に転換できます。有期雇用のうち400万人以上が無期転換できる可能性があるとみられます。

抜け穴利用

 しかし、無期転換を進める企業がある一方で、雇い止めなどをして無期転換を逃れようとする動きが各地で目立っています。

 東北大学は3月末、非常勤職員を一律5年で雇い止めし、「限定正職員」試験合格者を除く400人以上の雇用を奪いました。労契法にも学問研究の発展という大学の使命にも逆行する行為です。

 トヨタなど自動車メーカー7社は、契約終了から6カ月たてば再雇用しても無期転換が適用されないという法律の“抜け穴”を利用して、同じ人を有期雇用で長期間使える仕組みを導入しています。リーマン・ショック時の「非正規切り」に反省なく、不安定雇用を続けようとしています。

 全労連が3月に行った労働相談でも「13年からコールセンターで契約社員として働いているが、3月31日で満了となり更新しないといわれた」(北海道)などの訴えが相次ぎました。しかし、厚労省は実態調査もせず、抜本的な是正にも乗り出していません。

撤回させる

 これに対し、労働者・労働組合がたたかい、日本共産党国会議員団の追及と相まって雇い止めを撤回、無期転換を実現させるケースも生まれています。

 東京大学や早稲田大学では労組が5年上限の雇い止めを撤回させ、理化学研究所でも労組が非常勤職員345人の3月末の雇い止めを撤回させ、無期転換への道を切り開きました。

 北海道労連が各地で開く「市民講座」で権利を知った労働者が、組合に入って無期転換を実現させています。

 政府系法人の日本貿易振興機構や海洋研究開発機構による雇い止めでは、本紙が計画文書を入手し告発。党議員団と力を合わせて雇い止め撤回・無期転換への道を実現しました。労働者からは「使い捨てるのが当然のように扱われていた私たちの味方になってくれてありがとう」との声が寄せられています。

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