2018年3月31日(土)
報道批判発言 麻生財務相「反省」いうが…
改ざん問題への責任語らず
参院委で大門氏追及
麻生太郎財務相は30日の参院財政金融委員会で、前日の同委での「森友のほうがTPP11(米国を除く環太平洋連携協定)より重大だと考えているのが日本の新聞のレベル」などという自身の発言について、「森友と比較したのがよろしくないという点は反省する」と表明しました。日本共産党の大門実紀史議員への答弁。
問題の発言は、TPP11に関するやりとりのなかで述べたもの。麻生氏はTPP11の署名について「日本の新聞には1行も載っていなかった」などと事実と異なる発言をした上、財務省による公文書改ざんが重大問題となっている「森友学園」疑惑についての報道ぶりと比較して新聞報道を批判しました。
30日の質疑で大門氏が、同協定と「森友」公文書改ざん問題とを比べたのは「財務省を所管する財務大臣として不適切ではないか。訂正しておわびすべきだ」と追及したのに対し、麻生氏は「比較」したことについてだけ「反省」を示したものです。
公文書改ざんは「国民主権や議会制民主主義を壊す憲法違反の歴史的犯罪で、次元が違う問題」(日本共産党の志位和夫委員長、29日の記者会見)です。「森友」問題が重大ではないかのような麻生氏の認識が厳しく問われるのは当然です。
「反省」を口にした麻生氏ですが、委員会に先立つ記者会見では、公文書改ざんという不正を許した自らの「レベル」はどうかと問われ、「レベルは自分で判断するものではない」といらだちをあらわにしながら、自身の責任を認める姿勢は示しませんでした。