2018年3月21日(水)
自民議員圧力 文科相認める
前川氏授業 市教委への質問 事前に修正
文部科学省による前川喜平前事務次官が名古屋市立中学校で行った授業に対する介入問題で、林芳正文科相は20日、自民党文科部会長の赤池誠章参院議員(比例代表)と部会長代理の池田佳隆衆院議員(比例東海ブロック)が複数回調査を求めていたことを認めました。同省による市教委への質問が事前に池田氏による内容確認の上で修正されていたことも判明。自民党国会議員による文科省に対する圧力が明らかになりました。
同日の参院予算委で林文科相は、同省の質問メールの表現について「全体的に圧力を与えかねない」と認めざるをえませんでした。
前川氏の授業は2月16日に実施。翌日、地元紙が授業について報道しました。文科省はこれまで「外部からの照会」をきっかけに前川氏の授業について知ったと説明する一方、「外部」が政治家かどうかについて回答を避けていました。
林氏によると、同17日、赤池氏が前川氏の授業について内容確認を行うよう官房長に要請。同19日に同省は池田氏から授業についての記事の提供を受け、名古屋市教委から確認した内容を20日に赤池氏、22日に池田氏に報告していました。
また、同省は今月1日に市教委に質問メールを送る直前、質問内容を池田氏に提供。林文科相は「池田議員から2点コメントがあり、そのコメントも参考にして質問内容を一部修正した」と述べました。