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2018年3月21日(水)

貸付料 森友に事前伝達

辰巳議員、籠池氏のメモ示し告発

参院予算委

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(写真)質問する辰巳孝太郎議員=20日、参院予算委

 学校法人「森友学園」との国有地取引をめぐって、財務省が貸付契約前に貸付料の予定価格を事実上学園側に伝えていたことが20日の参院予算委員会でわかりました。日本共産党の辰巳孝太郎議員が当時、学園理事長だった籠池泰典被告(詐欺罪で起訴)が2015年に作成していたメモを示して明らかにしたもの。財務省はこれまで事前の価格交渉を否定してきましたが、虚偽だった疑いが濃厚になりました。

 辰巳氏が告発した籠池氏のメモでは、同年1月13日に近畿財務局の職員3人が来て、貸付料3400万円を「指にて」「暗黙の提示」をしたと記されています。辰巳氏は、財務省の改ざん前の決裁文書でも、同年1月9日に「近畿財務局が森友学園を訪問し、国の貸付料の概算額を伝える」と記載されていることを指摘。「(事前に森友学園に貸付料の)金額を伝えたのか」とただしました。

 財務省の太田充理財局長は「具体的な金額を提示したことはなかった」と否定。しかし、辰巳氏が「(財務省が)持っていた賃料の予定価格はいくらか」とただすと、太田理財局長は「3300万円を予定価格として考えていた」と答えました。

 辰巳氏は「3300万円の予定価格を持っていて、籠池氏には3400万円ならば(貸付契約が)成立すると伝えている。事前に価格を提示している」と指摘。麻生太郎財務相は「この種の交渉で事前に価格を提示することは通常、考えられない」としか答えられませんでした。

 辰巳氏は、森友学園が国有地の貸付時から「特例」の扱いを受けていたと指摘。背景には、安倍晋三首相の妻の昭恵氏の存在があるとして、「通常、考えられないことが起こっている。調査すべきだ」と求めました。

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(写真)日本共産党の辰巳孝太郎議員が20日の参院予算委で示した籠池泰典被告の「森友学園」理事長当時のメモの一部(辰巳議員事務所提供)


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