2018年3月20日(火)
前川氏授業に圧力 異常な教育介入
不当な支配の可能性高い
前川氏がコメント
同問題で、前文部科学省事務次官の前川喜平氏は19日、コメントを出しました。
2月16日に私が名古屋市立中学校で行った授業について、文部科学省から名古屋市教育委員会及び同校に対し、極めて詳細な質問状が送られてきたこと及び当該授業の録画等の提出を求められたことは、同校からの連絡で知りました。
このような個別の学校の授業内容に対する国の直接的な介入は極めて異例であり、教育基本法が禁じている「不当な支配」に当たる可能性が高いと思います。
文部科学省の求めに応じて録画等を提出することは悪(あ)しき前例を作ることにもなりかねないため、私の方から提出を控えるよう要請しました。
文部科学省がこのようなことを自ら行うとは考えられないため、外部から何らかの強い政治的な働きかけがあったのだと思います。
本来、教育に対する政治の不当な介入を阻む役割を負う文部科学省が、逆にそうした政治の介入に屈してしまったことは残念に思います。
文科省、回答拒む
野党合同ヒアリング
畑野・本村・吉良氏が参加
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前川喜平前文部科学省事務次官を呼んで公開授業をした名古屋市の市立中学校に、文部科学省が学校側に授業内容について問いただした問題について19日、野党合同ヒアリングが開催されました。
文科省は、2月17日に外部からの問い合わせをきっかけに前川氏の授業のことを知り、19日に中日新聞で内容を確認したと述べました。野党側からは、「照会を行った外部の人物は、自民党の議員ではないのか」との質問が出ました。文科省は「外部からの問い合わせについては、回答を差し控える」と述べるだけでした。新聞各紙で自民党議員が前川氏の授業の照会をしたと報道していることは誤報なのかとの質問にも、「外部のことについては回答を差し控える」と繰り返しました。
野党側からは、今後も今回のように文科省が個別の授業に介入し、内容を確認することはあるのかとの質問もありました。文科省は「必要な場合には事実関係を確認することはありうる」と返答。日本共産党の畑野君枝衆院議員は「教育内容に介入しないことは当然のことで、文科省の教育基本法に基づく矜持(きょうじ)ではなかったのか」と強く批判しました。
ヒアリングには、本村伸子衆院議員、吉良よし子参院議員も参加しました。