2018年3月17日(土)
異常な教育への介入
文科省圧力 笠井政策委員長が批判
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日本共産党の笠井亮政策委員長は16日、国会内で記者会見し、名古屋市立の中学校で前川喜平前文部科学省事務次官が行った授業に関して、文科省が同市教育委員会に執拗(しつよう)に質問メールを送りつけた問題について、憲法違反の極めて異常な教育への国家的介入だとして、「このような愚かな行為は断じて許されない」と批判しました。
笠井氏は、日本国憲法のもとで、教育は「不当な支配に服することなく」行われるべきだとする教育基本法第16条は、「戦前の軍国主義教育が子どもたちを戦争に駆り立てた反省から定められたものだ」と指摘。地方教育行政への介入も「できるだけ抑制的」であるべきだとする最高裁確定判決を示し、「それらに照らしても極めて重大な事態だ」と強調しました。
その上で、文科省が同委にメールで、前川氏が天下り問題で引責辞任したことなどで“悪者”であるかのように攻撃しながら、「加計学園」の獣医学部新設をめぐり行政がゆがめられた問題を告発したことには触れていないのは異様だと指摘。「結局、安倍政権に逆らったから授業内容までチェックしているのではないか。『森友』文書改ざんと根は一つだ」と述べ、今回の調査には政治家の関与、介入があったのではないかとの疑惑も含め、「徹底究明が必要で、大いに6野党で連携し追及していきたい」と表明しました。