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日本共産党

2018年3月6日(火)

主張

3・8国際女性デー

平等へ社会を動かす共同の力

 8日は国際女性デーです。世界各地で女性の共同行動が取り組まれます。20世紀初頭、まだ多くの国で実現していなかった女性参政権と平等、平和、暮らしの要求を掲げた行動として始まりました。日本では1923年に初めて開催され今年でちょうど95年です。

広がる差別ノーの行動

 女性デーがめざした女性参政権は、今ではほとんどの国で実現しました。しかし根深い女性差別や格差に加え、女性蔑視が深刻な広がりをみせています。紛争やテロ、格差と貧困の拡大、社会保障削減は、女性の命と暮らし、権利を根底から脅かすものです。女性たちは主権者として、人間としての尊厳を求めて立ち上がり、現実に社会を動かしつつあります。

 昨年の女性デーで、フランスでは、男女賃金格差に抗議し、平均の賃金格差26%分の時間を短縮し仕事を切り上げるストライキが行われました。アイスランドでは、格差是正を求める女性のたたかいを受け、男女の賃金が同一であることを企業に証明させる法律が制定されました。今年1月から施行されています。

 アメリカでは、セクハラや性暴力の告発として広がった行動が、セクハラ防止の立法化と、安全な職場環境と平等な賃金を求める行動「タイムズ・アップ(もう終わりにしよう)」に発展しています。政治的権利の獲得から、社会的、経済的にも男女が実質的に平等で、誰もが人間としての尊厳が守られる平和な社会へ―。女性のたたかいは歴史を受け継ぎ、女性解放への歩みをすすめています。

 日本でも、粘り強いたたかいが進展しています。「戦争する国」づくりの道に突き進む安倍晋三政権の憲法9条改悪を許さず、憲法を学び合う「憲法カフェ」や女性の共同行動「レッドアクション」などを積み重ね、知恵を寄せ合い、「3000万人署名」が草の根から取り組まれています。

 戦争放棄と男女平等をうたった憲法とともに、日本の女性は参政権をはじめ民主的諸権利を獲得しました。女性のエネルギーとたたかいを総結集し、安倍政権の改憲策動を断念させるとともに、核兵器禁止条約に署名する政府の実現へ、平和を願う女性の役割を大いに発揮していきましょう。

 女性が働き続けることを困難にする「働き方改革」ストップのたたかい、「安心して預けられる保育園増やして」の運動、セクハラと性暴力撤廃などの行動も広がっています。女性労働者の6割を占める非正規雇用の問題では、雇い止めを許さず、無期雇用や正規職員化、職場復帰を求めるたたかいが前進し、大学の非常勤講師や自治体、客室乗務員など多くの分野で勝利しました。男女平等の政治参加を求める運動では、市民と超党派議員の共同によって法律の実現をめざしています。

95年の歴史を受け継ぎ

 今年の国際女性デー中央大会(同実行委員会主催)は、「改憲ストップ!核兵器なくそう!戦争ではなく平和を!世界の女性と手をつなぎ、ジェンダー平等へ!」を掲げて開催されます。

 95年の歴史と伝統を受け継ぐ日本の国際女性デーが、世界の女性と連帯して、9条改憲ストップ、女性のたたかいの共同を広げる日として成功することが期待されています。


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