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日本共産党

2018年3月6日(火)

「働き方」・森友疑惑 参院予算委で辰巳、山下両議員が追及

安倍政権追い詰める

 日本共産党の山下芳生副委員長と、辰巳孝太郎議員は5日の参院予算委員会で、「働き方改革」、森友疑惑という焦点の問題についてただしました。山下氏は、「働き方改革」一括法案が長時間労働・過労死を促進するものであることを、実態を示して追及。辰巳氏は、学校法人「森友学園」との国有地取引で財務省文書が改ざんされていたとの疑惑をとりあげ、安倍内閣の責任をただしました。


内閣総辞職に値する

辰巳議員 文書改ざん 事実なら重大

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(写真)質問する辰巳孝太郎議員=5日、参院予算委

 学校法人「森友学園」(大阪市)との国有地取引で財務省が作成し、国会に提出した公文書が改ざんされていた疑惑について、辰巳議員は、「法治国家として許されない」とのべ、「改ざんが事実であれば内閣総辞職に値する」と安倍晋三首相に迫りました。

 改ざんが疑われているのは、学園との土地取引で近畿財務局が局内の決裁を受けるために作った文書。朝日新聞(3日付)は、2015年の貸し付け契約と16年の売却契約の際の決裁文書と報じています。

 辰巳氏はこれらの文書の電子データはあるのかと質問。財務省の太田充理財局長は一般論として「基本的にはない」とのべるだけで存在を否定しませんでした。

 文書の内容について辰巳氏は貸し付け契約では「特例的な内容」という文言が削除され、売却契約では「学園側の提案に応じて鑑定評価を行い」「価格提示を行う」という言葉が消えているなどと報道されていることを紹介。理財局長だった佐川宣寿国税庁長官が事前の価格提示を国会で繰り返し否定したことをあげ、「国税庁長官として適材適所なのか」と迫りました。麻生太郎財務相は「適材適所」と答弁し、安倍首相は「所管大臣が答弁した通り」と佐川氏をかばいました。

 辰巳氏は「改ざんが事実なら内閣総辞職に値する。最高責任者としてしかるべき責任をとるのか」と強調。安倍首相は「仮定の質問にはお答えできない」と答弁を拒否しました。

 また辰巳氏は、財務省が国会に提出した学園との交渉の法律相談書について、会計検査院が昨年4月、6月に近畿財務局に実地検査をした際、文書を保管していた法務部門の職員が「同席していたことはなかったのか」と質問。太田氏は同部門の職員も同席したことがあると認めました。(論戦ハイライト

「残業代ゼロ」断念を

山下副委員長 長時間労働・過労死の危険

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(写真)質問する山下芳生議員=5日、参院予算委

 「過労死の悲劇を繰り返さないために、しっかりと教訓をくみ取る必要がある」―。山下副委員長は、過労死遺族の訴えを紹介しながら、すでに導入された裁量労働制も安倍政権が新設を狙う「高度プロフェッショナル制度(残業代ゼロ制度)」も、ともに長時間労働・過労死の危険性が高いとして断念するよう求めました。

 山下氏は、厚生労働省東京労働局から特別指導を受けた野村不動産を例に、裁量労働制を「隠れみの」にした違法行為が横行していることを指摘。野村不動産では、過労自殺の遺族の労災申請がきっかけとなって指導が入ったと報じられていることを示して「(裁量労働制は)行政への届け出だけで済むので、事前のチェックは難しい。現に、野村不動産では事前チェックできずに過労自殺が起きている」と追及しました。安倍晋三首相は「労働基準監督署が適切な指導を行っていくことが大切」と答えるだけでした。

 さらに、山下氏は、記者が過労死したNHKを例に、いくら働こうが、あらかじめ決めた時間しか労働時間と認めない「事業場外みなし労働時間制」の問題点を告発。「『みなし労働時間制』は使用者が労働時間を把握しなくても罰則がない。長時間労働にブレーキがかからない」と強調しました。

 安倍首相は、実態を否定できず、「労使双方が話し合って労働時間を定めている」などと弁明。山下氏は、裁量労働制では、労働者に業務量を制限する「裁量」はなく、「みなし労働時間」と実労働時間のかい離が是正されない実態をあげ、「『実態把握』というなら、こういう問題点を把握するべきだ」と強調しました。(論戦ハイライト


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