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2018年2月24日(土)

ビラ禁止看板 違法

神奈川の駅前 撤去相次ぐ

自治体「法的根拠なし」 自由法曹団支部の指摘に

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(写真)ビラ配布や演説などの行為を「法律で禁止」と赤字で示す辻堂駅前の看板=神奈川県藤沢市(自由法曹団神奈川支部提供)

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(写真)会見する(右2人目から左へ)川口、森の各氏と大川氏(左端)=22日、横浜市役所

 自由法曹団神奈川支部は22日、横浜市役所で記者会見し、県内の駅前や自由通路でのビラ配布や宣伝活動を禁止する違法な看板を複数撤去することができたと発表しました。

 看板は「ここは道路(歩道)です。この場所で許可なく次のような行為を行うことは、法律で禁止されています」(藤沢市・藤沢警察署)などとして、ビラ配布や演説等の行為を禁止するもの。同支部は、新横浜(横浜市)、横浜東口(同)、橋本駅(相模原市)、藤沢駅(藤沢市)、辻堂駅(同)の各ペデストリアンデッキと、川崎駅(川崎市)、武蔵小杉駅(同)の各自由通路上で掲示されていることを確認しました。

 会見で森卓爾支部長は、ビラ配布や宣伝活動は、憲法21条が保障する表現の自由として最大限保障されるべきものだと指摘。掲示の法的根拠を設置者に確認したところ、法的根拠がないと認める回答があり、新横浜、横浜東口、橋本駅で看板が撤去されたと述べました。

 大川隆司弁護士は「表現の自由に対する行き過ぎた規制に司法が警告を発し続けている一方で、道路管理に当たる自治体や警察は、ビラの配布などを一律に禁止していると根拠なく掲げている」と批判。改憲の動きが強まる下で「市民の自由な声が根拠のない脅しで抑えつけられることは看過できない」と強調しました。

 事務局長の川口彩子弁護士は「『署名活動をしたら共謀罪で捕まるのではないか』と不安を覚える市民がいる中で、法的根拠のない看板で萎縮させるのは重大な問題です。引き続き、違法な看板の撤去を求め、全国の看板の撤去にも取り組みたい」と語りました。


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