2018年2月8日(木)
“正義は市民が継いでいく”
退任に若者ら数百人
稲嶺市長胴上げ
|
沖縄県名護市の稲嶺進市長が7日、退任しました。市庁舎には数百人が集まり「正義は市民が継いでいきます」と大書した横断幕を掲げました。
稲嶺氏はあいさつで、再編交付金に頼らない街づくりを進めるために奮闘した市職員に「行政プロの能力とマインドの高さを実感し、一緒に仕事ができて誇りに思います」と述べました。
「辺野古新基地建設問題は許してはならない。この思いはまったく変わりません。新市長には、公約に掲げた海兵隊の県外・国外移転を日米両政府に強く求めていただきたい」と語りました。
名護市が20年来、国の辺野古新基地建設押し付けに翻弄(ほんろう)されてきたことに触れ「辺野古問題が発生してからの市長は、みんなこの問題に心を痛めてきました。市民の日常にまで入り込んでくる。いつまで続くのか」と語気を強める場面もありました。
最後に「私はこれから一人の人間として、市民として、この問題に常に関心を持ち、これからの人生を歩んでいきたい」との言葉で結びました。
稲嶺市長は市民たちの花道に見送られ、若者が稲嶺氏を胴上げする場面もありました。
胴上げに参加した名桜大学4年の小波津義嵩(こはつ・よしたか)さん(22)は「公約違反が当たり前の世の中で、8年間、公約を貫いてくれた。政治家、人間としてのかがみです。辺野古の問題はあきらめることなく、稲嶺さんの意思を継いでいきたい」と涙ながらに語りました。「新市長は選挙で『辺野古容認』とは言えなかった。勝手に認めないよう監視していきたい」