しんぶん赤旗

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日本共産党

2018年2月7日(水)

きょうの潮流

 先週、北海道の泊原発1~3号機について原子力規制委員会の公開審査がありました。敷地内の断層が活断層ではないと主張する北海道電力が、その根拠にしてきた地層中の火山灰による証明をあきらめると明かしました。別のやり方で証明すると▼断層の中には1、2号機の重要施設の直下を走るものもあり、活断層と判断されれば廃炉を迫られることになります。北海道電力が審査を申請して4年半以上にもなるのに、そんな肝心なことが仕切り直しになるとは驚きです▼もっとも、規制委で新規制基準に「不適合」とふるいにかけられた原発は1基もありません。福島原発事故を起こした東京電力の柏崎刈羽原発6、7号機も「適合」と容認したほど。「例外中の例外」とされた老朽原発の運転延長も次つぎ認めました▼安倍政権は、規制委の新規制基準に適合すれば「原発の再稼働を進める」と、再稼働反対の国民多数の声を無視しています。「モラルを欠いた政権の行動は、外見的には独立かつ中立にみえる『装置』にささえられている」。政治学者の新藤宗幸氏は著書『原子力規制委員会』で指摘します▼「装置」とは規制委のことです。政権の意にかなう委員が就任。事務局の原子力規制庁は原発推進機関からの横滑り人事。画竜点睛(がりょうてんせい)を欠く新規制基準…。規制機関にふさわしい「独立性・中立性」を備えていないと▼「規制」の名で推進機関と化した規制委でいいのか。「『原発ゼロ』社会を見据えた規制機関として歩むべきだ」と新藤さん。


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