2018年2月1日(木)
きょうの潮流
ジャーナリズムとは何か。その問いは、いつの時代にも立ち返るマスメディアの原点です。何を記録し、公に伝えてきたか。一つの答えがそこにあります▼戦争のために再びペンをとらない―。戦後日本のジャーナリズムは、自己批判から再出発せざるをえませんでした。終戦の翌年に発足した日本ジャーナリスト連盟は「歴史と社会に関する、しっかりした世界観の獲得」を携わる者たちに求めました▼「侵略戦争を批判し、反対する運動に激励をおくった唯一のジャーナリズム」。マスコミ研究の第一人者だった高木教典(のりつね)さんが本紙半世紀に寄せています。一貫した戦争反対の論陣、タブーなき報道、日常性の追求。「赤旗」は日本のジャーナリズム、民主主義の発展に欠かせないと▼〈たのしみをわかつ想(おも)ひにアカハタの出来栄よき紙面妻にも読ます〉。かつて編集局に在籍した歌人、小名木綱夫(おなぎつなお)の作です。「書くべき時に書くべきことを書ける新聞」。40年余を「赤旗」と歩んできた先輩記者は喜びや誇りを口にします▼科学的社会主義を掲げる日本共産党の機関紙として、真実や希望を伝えつづけたい。それは、この新聞の発行や配達に携わる、すべての党員や協力者に共通する思いでしょう▼いまや共闘する市民と野党の共同の新聞に。「市民の目線からみたとき、どう運動をすすめていけばいいのか、とても役立つ」。ママの会のメンバーが日曜版で評してくれています。多くの人びとに読んでもらえる新聞を。創刊から90年の誓いです。