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2012年11月6日(火)

福島・南相馬の声 届け!

体験記

青年ボランティア

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農業奪われた悲しみ

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 センターではつどいを開き、震災当時からの状況を知り、そこに暮らす人々の思いを大事にして、今後の復興のあり方を考え合える場をつくってきました。

原発と向き合う

 南相馬市内で農業を営む男性(26)を招いたつどいもありました。男性は、昨年11月まで千葉に避難していましたが、原発事故を忘れないように「福島で農業をしよう」と決意し帰ってきました。しかし、「農業再開には安全性確保の問題があった。国の対応は原発事故をなかったようにしようとする意図がみえて許せない」など、同世代の青年が原発事故とどう向き合って生活しているのかを話してくれました。

 聞き取りでは、高齢者の方々から、農業という営みを奪われた悲しみが出されました。

 「畑は全部ダメになってしまった。やることがなくてただいるだけになってしまった」(70代男性)

 「震災前までは農作業をしていたが、仮設(住宅)に入ってからは何もできない」(80代女性)

 「今は何もやることがない」(78歳女性)

 「仮設は部屋が狭く、農作物も作れない。ここで死ぬしかないのか」(86歳男性)

 豊かな土地で畑仕事をしながらの生活が一変し、狭い仮設で何もすることがなくなったお年寄りは、体調を崩したり、認知症がすすんだりと大きな影響が出ています。

忘れられる不安

 福島の人たちは「自分たちは忘れられているんじゃないか」ということに不安と危機感を感じていました。政府の収束宣言や大飯原発再稼働、大間原発の建設再開容認は、私たちが聞いてきた福島の苦しみや声にそむくものです。現地で聞いた生の声や思いを、私たちから周りに伝えていかなければいけないと強く思っています。

(つづく)

 


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