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日本共産党

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赤旗

全国都道府県委員長会議

志位議長の中間発言

2025年3月12日

 連日のご奮闘に感謝と敬意を申し上げます。幹部会決議の内容については田村委員長が熱くその中心点を話しました。私は、討論で深めていただきたいいくつかの点について発言します。

勝利にむけて燃えるような熱気と活力をみなぎらせていく指導と活動を

 幹部会決議は、冒頭で、「大運動」の到達点について「活動の一大飛躍」が必要だと提起しています。そして「まさにいま勝負どころ」であり、「大運動」の目標をやりきれば「勝利への大きな展望」が開かれる、同時に、これまでの延長線上にとどまるならば「厳しい結果となる危険がある」ということを率直に書きました。

 それでは「活動の一大飛躍」をどうつくるか。私は、一言でいって、勝利にむけて燃えるような熱気と活力を全党にみなぎらせていく指導と活動をやりぬく、ここにあると思います。まだ全党的にはそうした熱気と活力が十分につくられているとは言えないという認識のうえに、幹部会決議ではこの状況を前向きに打開するために何が必要なのかということを三つの角度から提起しています。討論では、この三つの角度から都道府県委員長のみなさんの指導と活動はどうか、率直に自己分析と教訓を語ってほしい。このように思います。

「自民党政治の"延命戦略"は早くも破綻があらわになりつつある」

 第一の角度は、情勢に対する見方です。二つの核心部分について話したい。

 一つは、総選挙がつくりだした「新しい政治プロセス」の現状をどうつかむかという問題です。一部に、「総選挙で自民・公明は少数になったけれども、国会の状況をみていると、どうも自民党にうまくやられてしまっているのではないか、共産党がよく見えない」というような見方もあると思います。そういう見方に対して、大局的にいまの情勢をどうつかむのか。その深い確信なしには党に熱気と活力は生まれてきません。

 幹部会決議は、そういう状況に正面からこたえる内容になっています。「自民党政治の"延命戦略"は早くも破綻があらわになりつつある」という分析を正面からやっています。この間、日本共産党が4中総決定にもとづいて「二つの基本姿勢」――「要求実現のために頑張る」ということと財界中心、日米同盟絶対という自民党政治の「二つのゆがみ」に正面から切り込むという姿勢を堅持して奮闘するなかで、「ホンモノの改革」の党としての値打ちがきわだっています。

 国民の運動と一体の奮闘で、高額療養費の引き上げを「凍結」に追い込んだこと。アメリカ言いなりの大軍拡に正面からストップの論陣を張っている唯一の党としての抜群の働き。財界中心の税制のゆがみ――消費税増税と大企業減税をただし、責任ある財源論と一体で暮らしをよくする提案を行っていること。

 こうした「二つの基本姿勢」を堅持した奮闘が、自民党を追い詰めています。苦し紛れに取り組んでいる"延命戦略"を破綻させつつある。そして国民の要求を一歩一歩実現する道を開きつつある。さらに、野党をふるいにかけている。維新の会は、すでにふるいにかけられて、自公の補完勢力の姿がはっきりしました。高額療養費の引き上げの問題では、国民民主党も総選挙では「見直し」が公約だったわけです。ここでも国民のたたかいによって破綻に追い込まれているのです。

 そうした情勢の展開のおもしろさを、つかめるかどうかだと思います。「相手にうまくやられてしまっている」ではなくて、国民のたたかいと一体の日本共産党の頑張りが追い詰めてきている。こういう情勢のつかみかたができるかどうかが、いまの情勢をつかむうえでの要だと思います。

「アメリカ帝国主義の"落日"が始まった」

 もう一つは、世界の見方です。米国でトランプ政権が登場しました。トランプ氏がガザ問題でも、ウクライナ問題でも、国連憲章と国際法を公然と投げ捨てる言動を行うもとで、「世界はお先まっくらではないか」、「世界がどうなってしまうのか不安だ」という声が広範にあります。テレビの番組などを見ますと、評論家だと自称する人が、「どうやったらトランプ大統領の気持ちを変えられるか」といった論評をやっています。そういうなかで、世界の見方についても綱領と大会決定の見地で大局でつかむことがとても大切になっています。

 幹部会決議では、「アメリカ帝国主義の"落日"が始まった」という規定づけを行いました。これは思い切った規定づけなんですが、根拠をもってのべていることです。トランプ大統領が行った就任演説、連邦議会で行った1時間40分もの施政方針演説のテキストに、検索をかけてみたんですが、あの長い演説のなかで「国連」という言葉も、「国連憲章」という言葉も、「国際法」という言葉も一言も出てこない。これは驚くべきことです。彼の世界には、国連憲章も国際法もない。「自分が法律だ」というのがトランプ氏の立場です。こんなことは、戦後のアメリカの歴史でもかつてなかったことなのです。

 戦後、アメリカは、ベトナム侵略戦争、イラク侵略戦争など数多くの侵略戦争を行ってきました。ベトナム侵略戦争でも、イラク侵略戦争でも、ウソの「口実」(ベトナム侵略では「トンキン湾事件」、イラク侵略では「大量破壊兵器」)をつくりだして、侵略を合理化しました。それでもアメリカは、自分たちの行動について、国連憲章や国際法を「根拠」にして合理化したものでした。いまはそれすらやらなくなってしまった。トランプ政権は国連憲章と国際法の外に出てしまった。こんなことは戦後、はじめてのことなのです。

 これは決して「強さ」のあらわれなどではない。孤立への道であり、信頼を根底から損なう道であり、だから、「アメリカ帝国主義の"落日"が始まった」という規定づけを行ったわけであります。

 世界の見方でも、こういう大局観を持つ必要があります。そういう大局観を持ちませんと国内のたたかいも方向感覚を失ってしまうことにもなりかねない。ですからこの点でも幹部会決議は踏み込んだ解明をやったわけであります。

 ぜひ討論でお願いしたいのは、幹部会決議が打ち出したこれらの重要な命題に照らして、党内の認識はどうなっているのか、指導はどうなっているのか、党内にさまざまな面での弱点があるならばそれを打開する政治指導がやられているのか、ここを率直に議論していただきたいということです。もしそれが不足しているのであれば、思い切ってこれを強める。そのことが燃えるような熱気と活力をみなぎらせる第一条件になるというふうに思います。

要求対話――「おもしろさ」を伝え、具体化・実践を励ますイニシアチブを

 第二の角度は、要求対話・要求アンケートの取り組みを、文字通りの「戦略的大方針」としてすえて、その威力に深い確信をもって、本気になって取り組んでいるか、という問題であります。

 足を踏み出して取り組んだところでは、間違いなく明るい確信が広がり、党内に新しい熱気と活力をつくりだしています。幹部会決議では、四つの点で、この取り組みがつくりだしている威力についてのべています。「支部が明るく元気になる」、「新しい結びつきが広がる」、「選挙の組織活動になる」、「党勢拡大につながる」であります。

 この取り組みについては、昨日の幹部会でも、今日の討論でも、足を踏み出して取り組んだところは、どこでも元気になっています。昨日の幹部会では、「『元気が出ない』と言っていた支部が、党機関に援助してくれということになって、いっしょに取り組んでみた。そうしたら『これはおもしろい』となって、『もう(援助に)来なくてもいいです、自分たちでやります』ということになった」という報告もありました。高校の門前でシール投票に取り組んでみたら、どんどん対話が進んで高校生と新しい結びつきが広がったといううれしい報告もありました。中間選挙でもこの取り組みを中軸にすえて、良い結果をだしたという経験も語られました。この流れが、本格的な流れになっていけば、新鮮な熱気と活力が、生まれてくることは間違いありません。

 いまこの要求対話・要求アンケートの取り組みの到達点は約50万です。500万対話が目標ですから、50万という到達点は500万の1割です。しかし、私は、50万の取り組みにまず踏み出したこと自体に大きな意義があるし、ここにはたくさんの宝の経験が詰まっていると思います。それを大いに評価して、その中で生まれている変化をよくつかんでみんなに返す。これがやられているかが大切なところです。

 50万の取り組みを500万にするというのは10倍の取り組みにする必要があります。10倍にするには、全支部と全党員がみんなで立ち上がるということがどうしても必要です。しかも1回だけじゃなく、2回、3回とこれに取り組んでいくような運動にしていく必要があります。

 それをどうやればやれるだろうかと考えた場合、二つの点を、ぜひ自己検討し、強めていただきたいと思うんです。

 一つは、この運動の「おもしろさ」を全党に返す、全党が共有する取り組みがやられているかどうかです。取り組んだところはみんな「おもしろい」となっているわけです。しかし、取り組んでいないところは、「おもしろさ」がわからないわけです。ですから、「おもしろさ」を広げる取り組みがどれだけやられているか。生き生きとやられているか。これは大切な点だと思います。

 もう一つは、この運動を一般的にやろうとよびかけるだけではなしに、具体化し、実践を励ましているかどうかです。幹部会決議は二つの柱で具体化しようとよびかけています。すなわち、読者、後援会員、支持者のすべての方々に働きかけるということ。同時に、軒並みの訪問活動、街頭の対話、職場や学園の門前での対話、こういう不特定多数の方々に対して働きかけるということ。この二つの点で取り組みが具体化され、実践を励ましているかどうか。

 「おもしろさ」が伝わっているかどうか。取り組みが具体化されているかどうか。これは党機関のイニシアチブにかかっている問題です。

 4中総が行った、要求対話・要求アンケートの活動の提起に対して、全党の受け止めというのは圧倒的に歓迎です。これこそいまの党の現状を打開する道だと、みんな歓迎してくれています。問題は、いまのべたように、「おもしろさ」を伝える活動、そして具体化して実践を励ます活動、ここで党機関のイニシアチブを発揮しているかどうかにある。ここをぜひ議論で深めていただきたいと思います。

党勢拡大――実際に前進をつくりだし、「やればできる」をみんなの確信に

 第三の角度は、党勢拡大の問題です。私は、党勢拡大では、「実際に前進をつくりだす」ということ自体が、党に熱気と活力をつくりだすことになるということに思いをさだめて、党機関のイニシアチブで実践していくということを追求したいと思うんです。

 この問題では、「そうは言ってもなかなか増やせない」、「高齢化の現状はたいへんだ」、「党には増やす力がなくなってしまっているのでは」など、いろいろな思いがあるでしょう。そうした思いに対して、幹部会決議は答えを示していると思います。まず情勢討議と政治指導をしっかりやって、情勢への深い確信をもつ。これが一つです。二つ目は、要求対話・要求アンケートに本気で取り組み、ここで「おもしろさ」をつかみ、元気を出していく。それに加えて三つ目に、拡大そのもので前進の結果を出して、「やればできる」ということをみんなの確信にして、実践で突破するということが大切ではないでしょうか。ここでは党機関の強いイニシアチブが絶対に必要になります。目的意識的な取り組み、独自追求が必要になります。

 「そうは言ってもなかなか増やせない」ということに対して、「やればできる」ということを実践で示す。実践で突破する。これを、どうやって進めるかを、討論で深めていただきたいのです。

 そのさい、ぜひ議論していただきたいのは、党員拡大を「根幹」にすえた思い切った取り組みを進めるうえでの県のイニシアチブが発揮されているかということです。党員拡大は、党建設・党活動の「根幹」だということは、私たちは何度も確認してきました。党員拡大の「空白の期間」の問題も、率直に党大会で明らかにし、中央としての反省も明瞭にしました。それでは党員拡大を「根幹」にすえた取り組みのイニシアチブが十分に発揮されているだろうか。

 中央でもこの問題について議論しました。「まだまだ足りない」ということで、二つの「入党のよびかけ」をつくりました。中央としてやれることは、全部やろうということで、青年・学生と労働者への「入党のよびかけ」をつくりましたので、ぜひ活用していただきたいと思います。中央としてもまだまだ改善しなければならないことが多々あると思うけれど、党員拡大を「根幹」にすえた取り組みができているか、イニシアチブが発揮されているか、ここは議論で深めてほしい点であります。もう一つ、議論していただきたいのは、そのなかで世代的継承を「中軸」にすえた取り組みを全党的活動として推進する、このイニシアチブが発揮されているか、このことも議論していただきたいのです。党員拡大が「根幹」に位置づけられ、世代的継承が「中軸」にすわっているか、そのためのイニシアチブはどうか、この議論をぜひお願いしたいと思うんです。

 この点では、まだまだ弱いのではないか。そう率直に思います。大阪での若い世代・真ん中世代を対象にした「ミーティング」の取り組みについて、発言がありました。私は、大阪の「ミーティング」に参加しまして、若い世代・真ん中世代が、あれだけの規模で集まっている現場に行きまして、大きな感動を覚えました。大阪の取り組みには、いろいろな教訓があると思うのですが、最大の教訓は、先ほども府委員長からの発言でも報告されたように、毎週、数十人の中枢幹部が会議をやって、どうやって成功させるかという検討をやり、府委員会をあげて全力をあげて取り組んだ。これはすごいことだと思います。

 行ってみますと、「ミーティング」の進め方も、ずいぶん工夫がされていて、最初に若いみなさんが、要求や願いを語るところから始まるのです。就活で勉学ができないことを訴えた学生の発言。労働条件の改善と社会全体の労働時間短縮を訴えた保育士の発言。「野菜をつくっているが不作でたいへん。未来に希望がもてる農政を」と訴えた農業青年の発言。学校給食の無償化に取り組んでいる子育て中のお母さんの発言。どれも心打つものでした。そういう発言が最初にされて、それにこたえる形でトークが始まっていく。こういう工夫も、大阪ではみんなで知恵を集めておもしろいものにしよう、双方向のものにどうやってしていくかについて知恵を集めて取り組んだと思うんですね。そういうことも含めて、党機関があげて、文字通り、党の未来がかかった問題として努力をしたのではないか。

 私は、これは、全党が学ぶべきではないかと思います。そういう取り組みを、全国で、まずは都道府県がやる、地区委員会もやる、支部も一緒になってやるということができれば、必ずこの問題でも突破口が開けてくるということを痛感したしだいです。

 こうした経験にも学びながら、党勢拡大・党員拡大は、実践で突破するということに、私たちは思いをさだめてやる必要があると思います。この点での教訓や自己分析についても、討論で深めていただきたい。

 読者拡大では、幹部会決議は、二つの角度の独自追求ということとともに、一番ここで支部のみなさんが困難に感じている問題である配達・集金の問題について、この貴い活動に対する敬意と感謝とともに、「青年・学生党員、労働者党員をはじめ、条件のあるすべての党員、後援会員・支持者のみなさんに、この活動への参加を心からよびかけます」ということを書きました。この方向で困難を打開するということに、新たな決意で取り組みながら、読者拡大でも必ず前進をはかっていきたいと思います。

「大運動」には党の命運がかかっている――討論と実践を心からよびかける

 どうやって燃えるような熱気と活力をつくりだしていくか。三つの角度から、お互いに努力していきたい。この点で幹部会決議は、非常に重要な内容を含んでおり、討論で深めていただきたい。

 この「大運動」には、文字通り党の命運がかかっていると思います。選挙という点でも、党づくりという点でも命運がかかっていると思います。どうしてもこれは、「そこそこ頑張った」という取り組みに終わらせるわけにはいかない。本気で目標を総達成する、これがどうしても必要です。そのための突っ込んだ討論、そして討論と一体の実践を重ねて心からよびかけて、発言といたします。

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