「しんぶん赤旗」
日本共産党
メール

申し込み記者募集・見学会主張とコラム電話相談キーワードPRグッズ
日本共産党しんぶん赤旗前頁に戻る

2018年1月28日(日)

「それで何人死んだ」 松本副大臣が辞任

首相の任命責任重大

背景に飛行容認 基地ごり押し

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 mixiチェック

 沖縄で続発する米軍機事故の異常さをただした日本共産党の志位和夫委員長の衆院本会議(25日)での代表質問に、「それで何人死んだんだ」とヤジを飛ばした自民党の松本文明衆院議員が内閣府副大臣を辞任しました(26日)。「事故はあっても死者が出なければ良い」と言うに等しい発言です。同氏を任命した安倍晋三首相の責任が厳しく問われます。

 松本氏は元沖縄・北方担当副大臣。ヤジ直後、本紙の取材に対し、死者が出なければ良いとの考えでは「全然ない」と釈明する一方、「不時着と死者が出るような事故を同等に述べるのはおかしい」とも述べました。

 米軍ヘリから重さ8キロもの窓枠が落ちてきた市立普天間第二小(宜野湾市)は当時、体育の授業中でした。死傷者が出なかったのは紙一重のことで、児童や教員、保護者の恐怖は推して知るべしです。米軍ヘリの部品が落下してきた緑ケ丘保育園(同市)の保護者は「ただただ子供達を守ってほしい」と切実な声を上げています。

住民目線でない

 「不時着」か「死者が出るか」で勝手に線引きし、事故発生を当然視する松本氏の弁は、騒音や、事故の危険に日々さらされる住民の目線からあまりにかけ離れています。

 松本氏の発言の背景には、安倍政権の沖縄に対する強権姿勢があります。首相は「沖縄の方々の気持ちに寄り添う」と口では言いながら、事故直後から飛行を再開する米軍を容認。県民の反対を一顧だにせず名護市辺野古への新基地建設をごり押しし、「日米同盟の抑止力と海兵隊の存在は極めて重要だ」と言い放っています。

 松本氏は、自身のヤジについて「死者が出るような事故が起きる前に(普天間基地の)危険性を除去しないといけない」「名護市に移すことが今まで犠牲になった人に報いるという思いがあった」などと釈明しました。

 志位氏の質問は、普天間基地所属の海兵隊軍用機は沖縄全土で事故を起こしており、辺野古に移したところで危険は変わらないと告発し、同基地の無条件撤去などを主張したものです。いったい何を聞いていたのでしょうか。

市長選で審判を

 「誤解を招いた」(松本氏)、「緊張感を持ってもらわないと困る」(安倍晋三首相)のやりとりから分かるように、辞職は名護市長選(28日告示、2月4日投票)直前という時期を問題視したにすぎないことは明白です。

 松本氏の暴言に端的に表れた安倍政権の強権的な姿勢を許さず、安心・安全の沖縄の暮らしを築くために、名護市長選で決定的な審判を下す時です。

 (前田美咲)


見本紙 購読 ページの上にもどる
日本共産党 (c)日本共産党中央委員会 ご利用にあたって