「しんぶん赤旗」
日本共産党
メール

申し込み記者募集・見学会主張とコラム電話相談キーワードPRグッズ
日本共産党しんぶん赤旗前頁に戻る

2018年1月27日(土)

主張

衆参代表質問

暮らし・平和の根本問題突いた

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 mixiチェック

 安倍晋三首相の施政方針演説に対する各党の代表質問が衆参本会議で行われました。演説で「森友」「加計」疑惑への国民の疑念に一切触れず、都合のいい数字で悪政のごまかしに終始した首相―。日本共産党の志位和夫委員長は衆院で、小池晃書記局長は参院で、暮らしや平和など日本が直面する焦点課題について根本的な打開の道を提起しました。しかし首相は真剣に受け止めようとせず、まともに論戦する姿勢すらありません。指摘された事実も「当たらない」と開き直るばかりです。議論する意思も能力もない首相に、もはや政治を任せることはできません。

事実すら認めない首相

 安倍政権の5年間が暮らしに何をもたらしたのか。志位氏らが追及したのは、格差拡大と貧困悪化という、大問題です。大企業は史上空前の利益を上げ400兆円を超える内部留保をためこみ、超富裕層の資産は3倍にもなる一方、働く人の実質賃金は年額で15万円も減り、実質消費支出は20万円減少―。志位氏は具体的な数字を挙げ、格差が広がり、貧困が悪化した深刻な事実を認めるかとただしました。しかし首相は、事実さえ認めようとしません。暮らしをないがしろにするものです。

 重大なのは、安倍政権が生活保護を引き下げ、格差と貧困の拡大に拍車をかけようとしていることです。志位氏は、低所得世帯の生活水準が下がったことを生活保護カットの理由にしていること自体、「貧困が改善」という政府の宣伝がうそであること、低所得世帯の生活水準が下がったのなら、生活保護を削るのでなく、低所得の人を支えるのが政治の責任であり、生活保護行政の欠陥にこそメスを入れるべき―など削減方針の矛盾と道理のなさを突きました。在日米軍への「思いやり予算」増額分195億円をあてれば、生活保護削減の撤回が可能と提起し、政策の転換を迫りましたが、首相は聞き入れようとしません。「思いやる」相手が分からない首相の姿勢が大本から問われます。

 志位氏は、首相のいう「働き方改革」が残業代をゼロにし、労働時間規制をなくす、財界いいなりの「働かせ方改悪」に他ならず、真に働く人の立場の法改定こそ必要であること、「原発ゼロ」の決断と一体で再生可能エネルギーの飛躍的普及をはかることこそ現実的で未来ある道であることなどについても、認識を求めましたが、首相はまともに答えません。

 沖縄の米軍基地問題で、首相は、あくまで新基地建設をすすめると述べ、県民の苦しみが理解できないことが一層浮き彫りになりました。不信が渦巻く「森友」「加計」疑惑で、政府の虚偽答弁が濃厚になっていることをただされても、首相は説明しません。全く無責任です。

改憲許さぬ共同いまこそ

 小池氏が、トランプ米政権一辺倒の外交からの脱却を求めても、首相は応じようとしません。世界の流れが見えない異常な姿です。

 国民が望まない9条改憲に突き進もうという首相の態度は、文字通り憲法まで私物化するものです。憲法を覆す大軍拡をすすめる暴走は極めて危険です。

 安倍政権とのたたかいは正念場です。市民と野党の共闘を広げ、安倍改憲を許さず、9条を生かす日本を築くことこそ重要です。


見本紙 購読 ページの上にもどる
日本共産党 (c)日本共産党中央委員会 ご利用にあたって