2018年1月26日(金)
辺野古工事着工 護岸の数%だけ
沖縄・名護市長選
自民候補陣営の「もう止められない」はデマ
稲嶺市長と知事権限で止められる
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28日の告示を目前にした沖縄県名護市長選(2月4日投票)で、辺野古新基地推進の安倍政権が丸抱えしている自民党候補陣営は、「工事は進んでおり、もう止められない」などとデマ攻撃を繰り返しています。しかし、実際は稲嶺ススム市長、翁長雄志県知事の行政権限と市民のスクラムで大幅に遅れており、「進んでいる」どころか、完成した工事は一つもありません。
安倍政権は2015年10月に埋め立て「本体工事」着工を宣言し、工期を5年としました。現時点で2年3カ月が経過しましたが、進展はどうでしょうか。
沖縄防衛局が沖縄県に提出した埋め立て申請書の「工程表」によれば、埋め立て工事には(1)仮設工(2)護岸工(3)埋め立て工(4)付帯工(美謝川の切り替え、しゅんせつなど)(5)辺野古地区護岸工・埋め立て工事―があり、その大半が2年3カ月目までに完了する計画でした。
しかし、現時点で着手しているのは護岸工事くらいです。その護岸工事も、当初の計画では2年3カ月目で総延長7151・3メートル中5068メートルまで完了する計画でした。ところが、現時点では数百メートルにすぎません。沖縄県の資料によれば、昨年末時点で総延長の4%しか進んでいません。
しかも、まだ基礎工の段階であり、上部構造の工事は未着手です。辺野古工事に詳しい平和市民連絡会の北上田毅さんは「完成された護岸は一つもない」と指摘します。
さらに、埋め立て工や美謝川の切り替え、辺野古地区の工事は稲嶺市長の権限というハードルを越えなければ前に進みません。
安倍政権は「基地」として完成できるめどもないまま、市長・知事権限を避ける形で進めているにすぎません。