2018年1月25日(木)
豊洲 遠すぎる 不便すぎる
施設事前確認 業者指摘相次ぐ
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東京都が築地市場(中央区)の移転先としている豊洲新市場(江東区、東京ガス工場跡地)で24日、水産関連業者による「習熟会」(施設の事前確認)が初めて行われました。参加した業者や業界団体幹部らから、交通アクセスの悪さや、市場内の移動の不便さをあらためて指摘する声が相次ぎました。
早朝から、水産仲卸売場が入る6街区と、同卸売場が入る7街区で、卸、仲卸業者や買い出し人(市場で品物を購入する業者)らが施設や店舗を見て回りました。
東京都水産物卸売業者協会の浦和栄助専務理事は報道陣に、「交通アクセスに非常に難点がある。今日は、自分の職場までどのくらい時間がかかるかを確認してもらう」と説明。市場を利用する鮮魚店でつくる東京魚商業協同組合の渡邊一夫理事長は「遠くて、買い出しに来る人には負担だ」と述べました。
セリ場、仲卸売場、関連業者の店舗などが平場でひしめきあう築地と異なり、豊洲では立体構造となっていることで、市場内の移動を心配する声も上がりました。
市場内の飲食店でつくる東京中央市場飲食業協同組合の川島進一理事長は、「心配なのはどうやって仲買(仲卸)から食材を運ぶか。エレベーターも使わなくてはならない」と指摘。築地商業協同組合副理事長で、市場業者が使う長靴などを販売する「伊藤ウロコ」の伊藤嘉奈子専務取締役は「お客さんが4階まで来ていただけるかが心配」と話しました。