2018年1月18日(木)
自民陣営の中傷に反撃 大激戦の沖縄・名護市長選
稲嶺市政の実績語る
プロ野球キャンプ地 新球場着工 球団は感謝
大激戦・大接戦となっている沖縄県名護市長選(28日告示、2月4日投票)で、稲嶺ススム市長の勝利をめざし、稲嶺後援会と、稲嶺市長を応援する日本共産党や統一連は、自民党候補陣営による市政への誹謗(ひぼう)中傷に反撃、稲嶺市政の実績を広げています。17日も、稲嶺陣営の屋比久(やびく)稔選対本部長が市内北東部の街頭でマイクを握り、訴えました。
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自民党候補の陣営は、北海道日本ハムファイターズが春季キャンプで使用してきた名護市営球場の建て替えをめぐり、「現市長の決断が遅れ、キャンプが移転。市民経済に打撃」などと稲嶺市長を攻撃しています。
屋比久氏は連日の街頭演説や対話の中で、日ハム関係者が新球場着工にこぎ着けたことを心から喜んでいる事実を語っています。この日も、新球場着工にあたっての安全祈願祭(昨年11月21日)に出席した球団関係者が、沖縄をキャンプ地に選んだ最初の球団として沖縄に対する変わらない思いと、稲嶺市長への感謝の意をあいさつで述べたことを紹介しました。
政策の論争を
自民党候補陣営が「市営球場の危機」などとあおっていることに対し、「全くそんなことはありません。事実と言うなら、公開の場に出てきて正々堂々、稲嶺市長と政策論争をたたかわせるべきだ」と訴え、県政記者クラブや名桜大学学生有志などが申し入れた公開討論会への出席をことごとく拒否している、相手候補の姿勢を強く批判しました。
市営球場建て替えは、市建設部によれば、球場改修の必要性が浮上したのが2011〜13年に実施された公的施設の老朽化状況を把握する調査でした。このまま球場を使用すると危険との結果が出たため、市は14年から改修の検討に入り、基本設計が着手されて計画がスタート。市は、設計段階から本部席の位置やロッカーの大きさなど、日本ハム側からの要望を受けて協議を重ね、建て替え着工に至ったといいます。
自民党候補の陣営が「市営球場の改築に対する現市長の決断が遅れ、日本ハムキャンプが米国アリゾナへ移動。市民経済に大きな打撃を与えた」と稲嶺市長批判を展開するビラは、この事実と全く違います。
沖縄でのプロ野球キャンプの先駆けとして40年前から名護でキャンプを行ってきた日本ハム。球場をいったん解体した上での建て替えとなるため、16〜19年のキャンプについては前半日程をアリゾナ州に移転することになりました。新球場完成後の20年からは再び全日程を名護で行う方針だとされていますが、中には「日本ハムはもう名護に戻ってこない」と話を膨らませ、口コミでデマを広げる動きがあります。
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自民支持者も
屋比久氏は「こんなデタラメを流すなど絶対に許されない。選挙で勝つために、誹謗中傷までやっていることを市民に知らせると、これまで自民党を支持してきた人も怒っていた」と語ります。
また、自民党候補陣営は、新球場の総工費の問題でも稲嶺市長を攻撃。国庫補助が50%になったことについて「もっと高率の補助を受けられたのに、市の借金を増やした」という“言いがかり”です。
しかし実際は、あらゆる国の補助事業を検討した結果、老朽化による危険性の対策が急がれるため、最も早く整備できる国土交通省の都市公園事業費補助が選ばれたと、市建設部は説明。仮に別の補助事業にした場合、少なくとも1年は「事業採択の手続きに時間がかかった」といいます。
「借金を増やした」という攻撃も、稲嶺市長が辺野古新基地の見返りである米軍「再編交付金」に頼らず予算を増やし、予算全体に占める名護市の地方債(借金返済額)の割合が、県内11市で最も低くなっている事実を無視した言いがかりです。稲嶺市長を支える与党の川野純治市議は「(自民党候補の)前市議ら野党も、議会では市長の提案した予算に全会一致で賛成しており、実情を分かった上で、わざと揚げ足取りをやっているにすぎません」と批判しました。