2018年1月11日(木)
軍事当局者会談の開催へ
南北高官級会談 共同文書を発表
韓国と北朝鮮は9日、軍事境界線にある板門店で開いた南北高官級会談の終了後、2月と3月に韓国で開かれる平昌冬季五輪・パラリンピックに北朝鮮代表団を派遣することなどを盛り込んだ共同報道文を発表しました。朝鮮半島の軍事的緊張を緩和するために、軍事当局者会談を開くことにも合意しました。
共同報道文は、平昌五輪だけでなく「多様な分野において接触と往来、交流と協力を活性化」させるとして、「南北関係改善のための南北高官級会談と共に、各分野の会談も開催することにした」と明記しました。
北朝鮮国営・朝鮮中央通信も同日、「北南関係を改善していくために扱う原則的問題を真剣に協議した」として、共同報道文全文を報道しました。
韓国側首席代表の趙明均(チョ ミョンギュン)統一相は会談後、現地記者団に対して、北朝鮮の核問題についての「韓国国民と国際社会の懸念も直接、説明した」と述べました。さらに10日の記者会見で、南北関係改善は「これまでの(対話と圧力の並行)路線と相反することはない」と強調しました。
一方、北朝鮮代表団長の李善権(リ ソングォン)・祖国平和統一委員会委員長は9日の会談終了直前、「南側のメディアが非核化問題について会談を行っているというとんでもない話を拡散している」と不満を漏らし、「われわれが保有する原爆、水爆、大陸間弾道ミサイルをはじめとする全ての最先端兵器は徹頭徹尾、米国を狙ったものであり、わが同族を狙ったものではない」とこれまでの立場を繰り返しました。