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2018年1月10日(水)

主張

米ヘリまた不時着

沖縄の空飛ぶ資格は全くない

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 「言葉を失う」とはこのことです。沖縄で米海兵隊普天間基地(宜野湾市)所属のAH1Z攻撃ヘリが8日、読谷(よみたん)村儀間の廃棄物処分場に不時着しました。2日前の6日には普天間基地所属のUH1Y多用途ヘリがうるま市の伊計島の浜辺に不時着したばかりです。昨年12月、普天間基地に隣接する普天間第二小学校の運動場にCH53E輸送ヘリの窓が落下した事故からも1カ月もたっていません。どこまで沖縄県民の命と暮らしを危険にさらし続けるのか。沖縄の空を飛ぶ資格は全くないという他ありません。

普天間は無条件撤去を

 読谷村での不時着場所は、民家から約200〜300メートルしか離れていないといいます。伊計島での不時着も民家から約50メートル、普天間第二小への窓落下は最も近くにいた児童からわずか十数メートルでした。一歩間違えば県民の命を奪う大惨事につながりかねない事態です。

 普天間基地に所属する海兵隊機はこの間、県民や国民の安全を脅かす深刻な重大事故、トラブルを頻発させてきました。

 ▽一昨年12月、垂直離着陸輸送機オスプレイが沖縄県名護市安部(あぶ)の浅瀬に墜落。普天間基地にも胴体着陸▽昨年1月、AH1Zが伊計島の農道に不時着▽6月、CH53Eが沖縄県の久米島空港に不時着。オスプレイが同県の米海兵隊伊江島補助飛行場と奄美空港(鹿児島県)に相次いで不時着▽8月、オスプレイがオーストラリア東部沖で墜落。大分空港にも不時着▽9月、オスプレイが沖縄県の新石垣空港に不時着▽10月、CH53Eが飛行中に出火し、沖縄県東村高江の牧草地に不時着し、炎上―などです。

 12月にはCH53Eの部品が普天間基地から約300メートル離れた緑ケ丘保育園の屋根に落下したとみられる事故も起きています。

 在沖縄米軍トップのニコルソン四軍調整官(第3海兵遠征軍司令官)は事故を起こした米軍機の飛行を再開する際、「安全ではなく、準備ができていないと私が考える航空機を飛ばして、搭乗員や地元住民を危険にさらすようなことは決してしない」とまで表明してきました。しかし、事故、トラブルは異常なペースで繰り返されています。米軍の航空機整備や安全管理に構造的な欠陥があることは明らかです。米軍の口先だけの「安全宣言」はもう通用しません。沖縄県が求めているように、全米軍機の飛行を直ちに中止させることが必要です。

 沖縄各地で相次ぐ普天間基地所属機の事故、トラブルは何を示しているのか。それは、普天間基地が県民とは決して共存できない危険極まりない基地であること、「世界一危険」な普天間基地はどこに移しても県民の安全は守られないということです。普天間基地は無条件で撤去するしかありません。

名護市長選での勝利を

 安倍晋三政権は、普天間基地所属機が事故後、原因究明もできていないのに飛行再開を強行しても、米軍の「安全宣言」をうのみにして直ちに容認してきました。さらに普天間基地に代わり名護市辺野古に最新鋭基地を米海兵隊に提供しようとしています。独立国とは言えない屈辱的な態度です。

 目前に迫った名護市長選で新基地建設阻止を掲げる稲嶺ススム市長を必ず勝利させ、安倍政権に厳しい審判を下す必要があります。


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