2018年1月8日(月)
被災地で成人式
福島・浪江町 原発事故後 地元で初開催
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「成人の日」を前に7日、東日本大震災で被災した多くの自治体で成人式が行われました。東京電力福島第1原発事故で全町避難を余儀なくされた福島県浪江町では昨年、帰還困難区域を除き避難指示が解除され、事故後初めて地元で成人式が開催されました。
新成人114人が参加。緊張した表情で、着物や真新しいスーツに身を包んだ新成人たちが「おお、カッコよくなったじゃん」「お久しぶり」などお互いの変化や再会を喜び、笑顔を見せました。
入院中の馬場有(たもつ)町長の式辞を宮口勝美副町長が代読。「いまだに県内外に多くの町民が避難するなか、7年ぶりに地元で開催できることは感慨深い」と表明。避難指示区域が残るなど復興への道はまだこれからとしつつ、「ふるさと浪江の復興・創建に若いみなさんの力を発揮してほしい」と呼びかけました。
新成人を代表して山本幸輝(こうき)さん(19)が「誓いのことば」を述べました。山本さんは震災と原発事故を経て、多くの友人と再会できた喜びにふれ、「いまだに解除されない帰還困難区域など数え切れない困難がある。先人たちに学び、町民のきずながあれば、必ず復興は成し遂げることができる」と語りました。
福島県いわき市で、冷蔵・販売会社に勤めている男性(20)は「中学校時代の友人と再会でき、なつかしく、うれしい。社会人として社会に貢献できるよう頑張りたい」と語りました。