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2018年1月5日(金)

きょうの潮流

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 〈降る雪や明治は遠くなりにけり〉―。俳人の中村草田男がこれを詠んだのは昭和6年、1931年でした。日本が侵略戦争へと突き進むきっかけとなった満州事変が起きた年です▼その昭和もずいぶん遠くなった今年、明治維新から150年の節目として論じる記事が年頭各紙に目立ちました。安倍首相の年頭所感もそこから始まり、国難を乗り越えた先人の志と熱意に学び、新たな国づくりを進めると▼明治をふり返るときに忘れてならないのは、近代化の歩みとともに他国をのみ込んでいった負の歴史です。封建的な身分制度からは解放されましたが、国家によって個人の権利や自由は著しく奪われていきました▼戦前回帰に突き動く安倍政権は、国を破滅に導いたその反省なしに「明治の精神」を大々的に持ち上げています。改憲右翼の勢力とともに強い国家を復活させようとする衝動です▼それがどんなに時代錯誤か。いまや24億人がスマホをもち、インターネットは全世界の人口の半分にまで普及。大国やひと握りの大企業だけが力を振るってきた時代から、小さな国、小さな企業、そして個人へ。それはもう戻れないと「日経」の元日付が特集していました▼個が主役を裏付けているのが憲法です。本紙の新春対談でも憲法が保障する「個人の尊厳」が今の市民運動のキーワードになっていると。今年はその憲法をめぐる節目の年に。志位委員長は党旗びらきで訴えました。「日本の命運を左右するこの歴史的闘争で、必ず勝利しよう」


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