2018年1月1日(月)
主張
2018年の門出
歴史をすすめ未来ひらく年に
2018年を迎えました。日頃のご購読、ご支援に感謝し、新年のごあいさつを申し上げます。内外ともに歴史をすすめる本流と、それに逆らう動きとの対決が鋭さを増す中での年の始まりです。昨年の総選挙を経て第4次安倍晋三政権となりましたが、内政でも外交でも行き詰まりは深刻です。「安倍改憲」とのたたかいは重大局面です。沖縄県では年頭の名護市長選を皮切りに県知事選など重要選挙が相次ぎます。この間の国政選挙を通じて培われた市民と野党の共闘の絆をさらに発展させ、政治を前にすすめ未来をひらく年にしようではありませんか。
行き詰まる安倍暴走政治
「現在の安倍政権の安保政策について、一番タカ派だと思われている私が心配している」「選挙に勝ったら時の為政者は何でもできる、という風潮ができつつある」
昨年末発売の雑誌に相次ぎ掲載された自民党ベテラン政治家の警告です。総選挙で自民党と公明党は3分の2の議席を獲得したものの、安倍首相の政治的基盤が強まったとはいえないのが内実です。
政権復帰後から5年、首相は「国民から力強い支持をいただいた」と自慢しますが、国民の実感からはあまりにかけ離れた認識です。なにより安倍首相の政治姿勢への不信は払拭(ふっしょく)されていません。「森友」「加計」の国政私物化疑惑は総選挙後の国会でも首相はまともに説明せず、どの世論調査も疑念の声が圧倒的多数です。経済政策「アベノミクス」を続けても、潤うのは大企業で、暮らしはよくならず破綻は明白です。北朝鮮の核・ミサイル開発への対応は、軍事力行使を辞さないトランプ米政権への追随ぶりを際立たせ、無策が危機を高めています。
民意無視の強権姿勢の最たるものは改憲への強い執念です。首相が持ち出した「9条に自衛隊を書き込む改憲案」は国民の多くが反対なのに、今年の国会での改憲発議をもくろみます。発議を阻む世論を急速に広げることは、文字通り年頭からの焦眉の課題です。
総選挙で日本共産党は議席を後退させる残念な結果となりましたが、市民と野党の共闘勢力が議席を大きく伸ばすとともに、次につながる重要な成果を得ました。野党や市民、労働組合とも従来にない信頼・協力が築かれる経験が全国に生まれました。分断と逆流が持ち込まれる中、共闘の再構築を断固追求した共産党の決断と奮闘に、多くの方から評価をいただいたことは、私たちの大きな励みです。
共闘は、原発ノーや戦争法反対などのたたかいから市民がつくり出したものです。政治を変えるにはこの道しかありません。多くの人と手を携え共闘の道をとことん追求し、安倍政権を打倒し政治を変える決意です。そのためにも、どんな情勢でも共闘の前進と日本共産党の躍進が同時に実現できる強く大きな党が必要です。
「赤旗」は創刊90周年
「しんぶん赤旗」は今年2月1日が創刊90周年です。戦前の1928年に誕生した「赤旗」は、反戦平和、自由と民主主義、国民の権利と生活擁護の旗を掲げ続けました。7月には日刊紙電子版も発行予定です。「共闘の時代」に、“タブーなく真実を伝える国民共同の新聞”としての役割を深く自覚し、さらに多くの方に希望と勇気を届けるため力を尽くします。