2017年12月30日(土)
豊洲移転決定撤回を
築地再整備求め知事に抗議
消費者連盟
東京都築地市場(中央区)の豊洲新市場(江東区)への移転に反対する「日本消費者連盟」(天笠啓祐、大野和興・両共同代表)は28日、小池百合子東京都知事宛てに「豊洲移転決定の即時撤回と築地市場の再整備を求める」とする抗議文を提出しました。
抗議文では、都が25日に発表した豊洲新市場予定地の9〜11月の地下水調査結果で、環境基準の160倍に当たるベンゼンや、不検出が環境基準となっているシアンなどが検出されたことを指摘。「食の安全を第一に考える消費者として、強い懸念を表明するとともに、都が20日に発表した築地市場の『2018年10月11日の豊洲移転』の決定を今すぐ撤回するよう求めます」としています。
また、深刻な地下水汚染の実態が改めて浮き彫りになったにもかかわらず、都が「地上は安全」という従来の主張を繰り返していることに対し「地下と地上を別物と考えるのは無理がある」と指摘。効果が検証されないままの追加の汚染対策工事を「間に合わせ。一時しのぎ」と厳しく批判しています。
その上で、有害物質が残存している同市場予定地に、生鮮食品を扱う市場を移転させることは容認できないと強調。食の安心・安全が担保できない豊洲への移転をやめ、移転決定の即時撤回と、築地市場の再整備に一刻も早く着手することを求めています。