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2017年12月27日(水)

「のぞみ」台車亀裂のJR西

検査要員20人 今年4月削減

検査間隔も引き延ばす

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(写真)博多発東京行き新幹線「のぞみ34号」の台車に発生した亀裂(JR西日本提供)

 博多発東京行きの新幹線「のぞみ34号」の台車に亀裂が見つかった問題で、車両を保有するJR西日本が、台車など車体の状態を博多総合車両所で検査する要員を今年4月から20人削減していたことが26日、本紙の調べで分かりました。同社は、要員削減にあわせて検査の間隔も引き延ばしており、安全に対する姿勢が問われています。

 要員を削減したのは、「交番検査」と呼ばれる定期検査です。同社によると交番検査では、台車を目視で点検します。今回亀裂が見つかった車両は、11月30日に同検査をしていました。

 関係者によると、同社は4月1日から交番検査をする「車両管理係」を20人削減し、448人の体制にしました。

 また同社は、今回トラブルをおこした「N700系」新幹線に限り「30日、または走行距離3万キロ以内」としていた検査の間隔を、4月1日から「45日、または走行距離6万キロ以内」に変更しました。

 JR西日本は、今回人員削減を行った理由について「検査周期を見直したことで、交番検査にかける時間を長くすることが可能になり、要員を見直した」と説明しました。

 要員削減を行う一方で、異音や煙の発生など不具合への迅速な対処(予兆管理)や異常時対応マニュアル整備の遅れ、JR東海との情報共有など対策が後回しになっていました。国鉄労働組合の佐々木隆一中央執行副委員長は「交番検査の間隔をのばして本当に大丈夫かという意見は現場から出ていた。利益を生まないところを削減するという企業体質が少なからず関係している」と指摘しています。(井上拓大)


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