2017年12月21日(木)
自民、改憲発議へ議論加速
推進本部「論点まとめ」了承
自民党は20日、「憲法改正推進本部」(細田博之本部長)の全体会合を党本部で開き、9条改憲や「緊急事態」など主要4項目についての「論点取りまとめ」を了承し、検討を深めていくことを確認しました。9条をめぐっては、1項(戦争放棄)、2項(戦力不保持)を残しつつ自衛隊を明文で書き込むとした安倍晋三首相(党総裁)の案と、「国防軍」創設を盛り込んだ党改憲草案をベースに2項を削除する案を併記するにとどめました。
改憲本部の議論は今回が年内最後で、次回は来年1月中に行いたい考えです。
細田本部長はあいさつで、「党内の意見を集約していかなければいけない。今日の時点でこれまで議論した点を一応取りまとめ、明らかにする必要もある。そして、新年に向かって進めていく」と述べ、年明けの改憲案取りまとめ、通常国会での発議に向け議論を加速させる考えを強調。「各党からもさまざまな憲法改正の意見も出されると思う」とした上で、「そういったものを集約し、国民投票につながるような世論の大勢が、どのような方向であるかもよく吟味しながら(自民党案を)集約していきたい」と表明しました。
論点取りまとめでは9条以外に、「緊急事態」をめぐって、「国会議員の任期延長」などの規定を憲法に盛り込む案とともに、「政府への権限集中や私権制限を含めた緊急事態条項」を設ける案を併記しました。