2017年12月14日(木)
「辺野古唯一」に立ち向かう
戦争前提の「抑止力」論に批判
名護市でシンポ 稲嶺市長あいさつ
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「辺野古が唯一の選択肢に立ち向かう 安全保障・経済の観点から」と題したシンポジウム(主催=新外交イニシアティブ)が11日、沖縄県名護市で開かれました。
元内閣官房副長官補の柳沢協二氏、元沖縄タイムス論説委員の屋良朝博氏、東京新聞論説兼編集委員の半田滋氏、名桜大准教授の真喜屋美樹氏がパネリストとして登壇しました。
柳沢氏は、沖縄に米軍基地が存在する理由とされる「抑止力」「地理的優位性」などの矛盾を指摘。「抑止力というのは戦争を前提とする恐ろしい論理。抑止と安全・平和は両立しない」と強調しました。
半田氏は「抑止力という言葉は、日本政府が沖縄の人々を説得し、米国の要求を実現するために使う方便だと考えざるを得ない」と指摘した上で「(普天間基地の県内移設が)唯一の解決策というのは虚偽の説明であり、辺野古新基地を受け入れる必要は全くない」と主張しました。
沖縄観光コンベンションビューローの平良朝敬会長が基調報告し、米海兵隊キャンプ・シュワブの返還を想定したリゾート開発による経済効果の予測について語りました。
冒頭のあいさつで稲嶺ススム名護市長が「米軍再編交付金がなくても名護市の財政は増えていく、お年寄りや子どもたちの施策ができることを示してきた。次の4年間で辺野古新基地建設の問題に決着をつけたい」と3期目に挑む決意を述べると、約500人の参加者から激励の拍手が送られました。