2017年12月13日(水)
空自機輸出 紛争助長も
参院外防委 井上氏、中止求める
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日本共産党の井上哲士議員は7日の参院外交防衛委員会で、日本が中東への輸出を狙う航空自衛隊の新型輸送機「C2」がアラブ首長国連邦(UAE)で先月開かれた航空展示会に初参加したことにふれ、紛争を助長する輸出の中止を求めました。
井上氏は、内戦が続く中東イエメンで、サウジアラビアやUAE連合軍による空爆で深刻な人道危機が発生していると指摘。UAEの国防関係者が展示会で「C2は連合軍の装備品を輸送することになる」と述べたことにふれ「輸出すれば空爆に加担し人道危機を拡大することになる」と批判しました。小野寺五典防衛相は「UAEとさまざまな可能性について意見交換をしている」と述べました。
井上氏は、河野太郎外相が著書で「日本は武器輸出もしていない。中東で戦争が起きても軍需産業が儲(もう)かる、という構図がないのも当事者の信頼につながるだろう」と述べていることを紹介し「武器輸出をすれば信頼を失うのではないか」とただしました。
河野氏は「信頼は築くのに時間がかかるが、なくなるときは早い。信頼を損なわないようにやっていきたい」と発言。井上氏は「『信頼が崩れるのは早い』のはその通りだ。武器輸出で重要な要素が壊れることは絶対にあってはならない」と指摘し、中東との関係は「外交・人道支援での貢献に徹するべきだ」と強調しました。