2017年12月12日(火)
大軍拡の悪循環
陸上イージス導入 小池氏が批判
日本共産党の小池晃書記局長は11日、国会内の記者会見で、小野寺五典防衛相が陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の導入に向けた関連経費を来年度予算案に追加要求したと発表したことについて問われ、「国民に知らせることも、国会で議論することもやらずに、巨額の武器購入を強行しようとしていることは極めて大問題だ」と批判しました。
小池氏は、6月ごろまでは政府がイージス・アショアの導入に「費用対効果が低い」と消極的だったと報じられてきたことを指摘。北朝鮮は移動式発射台を多数持ち、同時多発攻撃が可能とされ、イージス・アショアがあっても「迎撃するのは技術的に不可能」と言われてきたと述べました。
ところが、8月の日米安全保障協議委員会(2プラス2)で「防衛能力を強化させる」と合意し、次期「中期防衛力整備計画」に反映することが確認されると、イージス・アショアの前倒し導入が唱えられるようになったとして、「こういうことをやればさらなる軍拡をあおり、大軍拡の悪循環になっていく」と批判しました。
そのうえで、小池氏は、防衛省が敵基地攻撃能力を保有する布石となる長距離巡航ミサイルを導入するための関連経費も追加要求したばかりだと指摘。「これだけ軍事予算が膨らんでいけば、国民向けの社会保障予算などにも大きなしわ寄せがくる。国民生活にとっても重大な問題だ」として、「『際限のない軍拡はやめるべきだ』と正面から提起していきたい」と述べました。