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2017年12月10日(日)

特定秘密もらせば免職 防衛省が厳罰化

秘密保護法3年 情報隠し加速

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 秘密保護法が2014年に施行されてから、10日で3年となります。防衛省が“漏えい”した職員に厳しい処分を科す新たな処分基準を設けたことが9日、本紙が入手した内部資料などでわかりました。最高で懲役10年の厳罰を科す秘密保護法に対応したものとなっており、識者は、情報隠しがいっそう増える危険を指摘しています。


 本紙が入手したのは、「規律違反の根絶に向けた防衛大臣指示」と題した10月27日付の文書と、それを受けて作られた「見直し後の懲戒処分等の基準」です。

 「大臣指示」は「隊員の懲戒処分者数は、依然として高い水準で推移しており、(中略)規律違反の根絶に向けた対策を採ることが喫緊の課題となっている」と明記。暴力事件やパワハラ、セクハラ、交通事故など防衛省・自衛隊で相次ぐ不祥事をなくすために「懲戒処分の厳罰化等の見直し」で対応したようにみえます。

 ところが、処分の詳細を示した「基準」をみると、その大半は“情報漏えい”についての処分に割かれているのです。

 「秘密漏えい等」では、「特別防衛秘密、特定秘密」を故意にもらすと、「免職」です。予期せぬ間違いなどの「過失」で漏らした場合でも免職か、もっとも軽いものでも停職の重処分(6日以上の停職)です。

 航空自衛隊が2015年に定めた処分基準によると、「秘密漏えい」は重大な場合でも免職や降任、停職など、いずれかの「重処分(減給を除く)」です。処分に裁量の余地がありました。

 一方、今回の見直しは「特定秘密」を故意にもらせば、処分は免職のみ。即、免職となる厳しいものです。

 本紙の取材に防衛省は「具体的な違反に対する処分を明確化することで隊員の規律意識を高めることとした」と回答しました。

写真

(写真)厳罰処分を盛り込んだ「防衛大臣指示」


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