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2017年12月9日(土)

主張

「森友」「加計」疑惑

解明は引き続き重要な課題

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 総選挙後最初の国会となった特別国会が9日閉幕します。焦点となった「森友学園」への国有地払下げ疑惑、「加計学園」の獣医学部開設疑惑では、日本共産党などの論戦で重要な進展がありました。「森友」疑惑のカギを握る安倍晋三首相の妻・昭恵氏、「加計」疑惑の当事者、加計孝太郎理事長の国会喚問はいよいよ必要となっています。疑惑解明に背を向け、昭恵氏、加計氏らの喚問を阻み続ける首相や与党の責任は重大です。国民の政治不信を取り除くためにも、政治を私物化し、ゆがめた疑惑を閉会中はもちろん通常国会でも徹底して解明すべきです。

特別国会で貴重な前進

 今年前半の通常国会で「森友」疑惑、「加計」疑惑が発覚したのに、安倍政権はまともな説明を行わず国会を閉幕しました。野党が憲法にもとづいて要求した臨時国会も3カ月にわたって開こうとせず、開いたと思ったら全く審議もなく冒頭解散・総選挙を強行するなど、安倍政権の疑惑隠しの態度は文字通り目に余るものがあります。総選挙などを通じても国民の政治不信は払しょくされず、総選挙後の特別国会で今度こそ疑惑解明を、と国民が求めたのは当然です。

 安倍政権は特別国会でも事実上審議なしで閉会する日程を主張しましたが、さすがにそれは通用せず、疑惑解明は日本共産党などの追及で貴重な前進がありました。

 「森友」疑惑では、会計検査院が9億円を超す鑑定価格から8億円も値引きしたのは「根拠がない」と指摘したのも受け、日本共産党の質問で、財務省・近畿財務局が実際には存在しない地下3メートルより深いところのゴミが大量に出たとして値引きする口裏合わせを「森友」側としていたことが音声記録とともに明らかになりました。何のためになぜ不当な値引きをしたのか、当時「森友」が建設予定の小学校の名誉校長を務めていた昭恵氏、交渉経過を隠してきた財務省の佐川宣寿前理財局長らの国会喚問が不可欠です。「自ら説明してきた」と昭恵氏らの喚問に応じず、再調査も拒否する首相の態度は国民の声に逆らうものです。

 「加計」疑惑でも、獣医学部の開設認可は公正な手続きで行われたどころか、首相が推進した「国家戦略特区」の会議に「加計学園」の関係者が出席し発言していた事実や、議事録・速記録を公表することなく“「加計」ありき”で決められていたことが、日本共産党などの追及で浮き彫りになりました。特区の会議では「加計」隠しで審議されたため、どんな獣医学部の構想なのか検討さえ行われていません。こうした事実を、首相が「腹心の友」と認める加計理事長への便宜と言わず何と呼ぶのか。加計氏の国会喚問を認めない首相はここでも国民に背くものです。

昭恵氏、加計氏から直接

 「森友」疑惑、「加計」疑惑の解明のためには、安倍首相から「間接話法」で聞くだけでなく、昭恵氏や加計理事長から直接説明を聞くことが欠かせません。昭恵氏や加計氏らの国会喚問を拒む限り、疑惑の真相は明らかにならず、国民の不信は強まる一方です。

 国民の共有財産である国有地の売却や巨額の公費が投入されることになる大学の学部新設などの疑惑を解明するのは国政の重大課題です。特別国会閉幕で「幕引き」とすることは断じて許されません。


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