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2017年12月8日(金)

“加計隠し”で検証されず

獣医学部新設「4条件」 田村氏が追及

参院連合審査会

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(写真)質問する田村智子副委員長=7日、参院連合審査

 学校法人「加計学園」の獣医学部新設を巡って参院文教科学、内閣両委員会は7日、連合審査会を行いました。日本共産党の田村智子議員は、獣医学部新設を認めた国家戦略特区の審議過程で徹底した“加計隠し”が行われたため、加計学園の計画の十分な検証が行われなかったとして、政府の責任をただしました。

 獣医学部新設は愛媛県今治市が国家戦略特区に提案しましたが、加計学園は共同提案者にならず、今年1月の事業者公募に応じて初めて表舞台に現れました。田村氏は、予定事業者である加計学園を今治市が隠したため、政府が獣医学部新設を認める前提とした「既存大学・学部では対応が困難」などの「4条件」を満たしているかが十分に検証されていないと指摘。一方、今治市と競合した京都府と京都産業大学は事業者を明らかにしているので、「4条件」にかみあわせて「獣医師の新たなニーズ」などを独自に調査し、詳細な提案をしているとして政府の認識をただしました。

 梶山弘志地方創生担当相は、獣医師の新たなニーズを説明する根拠について「京都府のアンケート結果を参考の一つにした」と答弁。「4条件」の根拠に京都府の資料を使いながら、加計学園の構想についてはまともな検証をしていないことが明らかになりました。

 田村氏は「ここに“加計隠し”の意味があった」と指摘。さらに、獣医学部には既存大学も定員増を認めない定員規制がかけられているにもかかわらず、今治市の提案には獣医学部の定員の記載さえなかったとして、「なぜ、告示で定員を示さなかったのか」とただしました。

 林芳正文科相は「既存の私立の獣医学部と同程度の定員規模と想定していた」などというだけで、加計学園が他の獣医学部を大幅に上回る160人の定員としていたことについては、まともに説明できませんでした。

 田村氏は、文科省大学設置・学校法人審議会でも、加計学園の獣医学部定員に厳しい是正意見が示されたことを指摘。「『4条件』どころか、獣医学部設置の最低ラインにも達していない申請だった」と政府の対応のずさんさを批判しました。


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