2017年12月7日(木)
核搭載可能米機と複数回訓練
日本の空域 穀田氏に防衛省認める
衆院外務委
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防衛省は6日の衆院外務委員会で、日本共産党の穀田恵二議員の質問に対し、核兵器を搭載できる米空軍のB52戦略爆撃機と航空自衛隊の戦闘機が日本の空域で共同訓練を複数回行っていたことを明らかにしました。穀田氏は、核・ミサイル開発を進める北朝鮮との緊張を高め軍事衝突を招く恐れがあるとして、訓練を止め対話と交渉による解決に向けて外交努力をはかるよう政府に求めました。
穀田氏は、政府が「北朝鮮への圧力につながる」としてB52との共同訓練を日本海の空域で8月に実施した問題に言及。同機との共同訓練について他にも訓練実績があるかただしました。防衛省の山本朋広副大臣は「これまでも同様の訓練を実施した」とする一方、日時などの詳細は「相手国との関係」を理由に明らかにしませんでした。
穀田氏は、B52が核爆弾を搭載していないことを訓練前に確認したのかと追及。河野太郎外相は「米国は日本の非核三原則の立場をよく理解しているため、核兵器搭載機の飛来は想定していない」と述べ、核搭載の有無を確認していないことを事実上認めました。
穀田氏は、核兵器を搭載した可能性があるB52との訓練が非核三原則を蹂躙(じゅうりん)するものであり「日本の空域で秘密裏に行われていることは重大な問題だ」と厳しく指摘。こうした訓練が北朝鮮の面前で繰り返されれば「米朝間で偶発的な衝突が起こり、国会も国民も知らないうちに戦争に発展する事態も起こり得る。断じて容認できない」と批判しました。