2017年12月3日(日)
地位協定 見直し 抜本的に
翁長知事が河野外相に要求
沖縄県の翁長雄志知事は2日、就任後初めて同県を訪れていた河野太郎外相と県庁で会談し、辺野古新基地建設の断念や米軍垂直離着陸機MV22オスプレイの配備撤回、日米地位協定の抜本的な見直しなどを求める要望書を手渡しました。
翁長知事は、辺野古新基地に反対する県民の民意は先の総選挙でも示されたとし、「県民の理解が得られない新基地建設を断念していただきたい」と迫りました。
また、1日に無期懲役の判決が出た昨年4月の元米海兵隊員による女性殺害事件や、先月の米軍人による飲酒運転死亡事故などにより「県民の尊い生命が失われた」と強く抗議。日米地位協定について、運用の改善では不十分とし、抜本的な見直しを強く要望しました。
同日、河野外相が在沖米軍トップのニコルソン四軍調整官と会談したことにふれ、負担軽減について政府が何度要請しても「前進が見られない」として、政府の当事者能力に疑問を呈しました。
河野氏は辺野古新基地について直接言及せず、北朝鮮の核・ミサイル開発をあげ、「安全保障には在日米軍の役割がいっそう重要になる」と述べました。
地位協定については「改善できることはしていきたい」としましたが、会談後、記者団の取材に応じた翁長知事は、河野氏とのやり取りの中で抜本的な改正は難しいと言っているような印象を受けたと語りました。