2017年11月27日(月)
きょうの潮流
世界中で称賛された演説がふたたびよみがえります。「私たちがやろうとしていることは、愛し合う二人の結婚を認めよう。ただ、それだけです」▼ニュージーランドでは4年前に同性婚を認める法案が成立。そのとき国会で賛成派の議員が反対する人々に訴えました。「大騒ぎするのはやめましょう。この法案は関係がある人にはすばらしいもの。関係のない人には、今までどおりの人生が続くだけです」▼社会への悪影響を唱える声に、ユーモアを交えながら、あなたの日常は何も変わりはしないと。SNSを通して世界に伝わったスピーチは、自分たちとは“違うもの”を恐れ、排除しようとする社会に寛容さを呼びかけました▼国賓のパートナーが同性だった場合、宮中晩さん会の出席には反対だ―。自民党の竹下亘総務会長が口にしました。「日本国の伝統には合わない」とも。相次ぐ批判の前に「言わなきゃよかった」と、多様な性を認めない主張を撤回していません▼山本幸三・前地方創生相もまた。アフリカ各国と交流がある同僚議員のパーティーで「何であんな黒いのが好きなんだ」。黒人を指しているわけではないと言い逃れていますが、否定のしようがない人種差別の発言です▼子どもを4人以上産んだ女性を厚労省で表彰をと提案した山東昭子議員も。自民党の止まらない暴言。性や人種による差別をはじめ、それぞれの生き方さえも尊重しようとしない。時代の進歩や世界の流れに逆行する、この党の体質を表しています。