2017年11月23日(木)
「丁寧」「謙虚」みじんもない
首相答弁に山下副委員長
日本共産党の山下芳生副委員長は22日、同日の参院本会議での代表質問を終え、安倍晋三首相の答弁について記者団から感想を問われ、「昨日(21日の衆院本会議で)の志位(和夫)委員長への答弁とまったく同じで、コピペ(コピー・アンド・ペースト=文章の複製)で返ってきた感じだ。国民の声に耳を傾ける姿勢がないことの裏返しだ」と述べ、9条改憲問題などへの答弁を批判しました。
山下氏は、憲法9条が自衛隊の海外派兵への歯止めだけでなく、軍事費を抑えて民生中心に経済を発展させてきた力になり、学術・文化でも戦前の軍事優先と決別して福祉の増進の基礎になってきたと指摘し、安倍首相に9条の生い立ちや役割に対する認識をただしたと説明。首相が山下氏の指摘した生い立ちや役割に一切ふれず、「憲法の基本原則の一つ」などと答弁したとして、「憲法9条が日本社会の歴史にどういう役割を果たしてきたかは一言もなかった。それでよくも『9条を変える』と言えるものだ」と批判しました。
山下氏は、全体として安倍首相の姿勢について、「『丁寧』『謙虚』の言葉を繰り返しているが、それは相手の立場に立って相手の言うことをよく聞き、対応するということだ。その姿勢がみじんもない」と指摘。「自らかかわってきた森友・加計疑惑について聞かれても、“当事者間でのやりとりについては捜査中だ”として自ら解明する意欲が全くない。『謙虚』というなら、国民の6割超がいまだに政府の説明に納得していないのだから、自ら解明するのが当たり前の姿だ」と述べました。