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2017年11月17日(金)

きょうの潮流

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 なみなみと水を張った棚田が山里に溶け込む島根・奥出雲の大原新田。農の力強さに圧倒される長野・田野口沖の棚田。その周りを囲む山や川、色づく木々や花々…。瑞穂(みずほ)の国の美しい自然と文化がひしひしと▼2018年の「米カレンダー」(水の文化研究所発行)が届きました。水田が果たす役割や農業と地域環境とのかかわり、営々と育んできた日本文化の心が伝わってきます。この風景を、次の世代に引き継ぎたいという作り手の願いも▼「これを始めたのはコメの市場開放が近づく危機感からでした」。1990年版の創刊から携わる富山和子さんはいいます。当時、農業の自由化を迫る国際協定によって、外国産米の輸入が義務付けられようとしていました▼環境の専門家として日本の農林水産業を守ろうと訴えてきた富山さんは、毎日見るカレンダーに着目。ひと目で分かってもらおうと苦心しながら各地の風景を探し求めてきました▼いままた多国籍企業のためのTPPによって国の土台が揺らいでいます。米国の離脱後、盟主気取りで11カ国の大筋合意に突き進んできた日本。農業経済学が専門の鈴木宣弘・東大教授は本紙に寄稿し「合意を急ぐために日本農業はないがしろにされた」▼TPPに固執する安倍首相は一方でノーといえないトランプ米大統領との間でさらなる譲歩も。カレンダーに込めた新たな決意。他国の主権を侵してもうける企業や、自国を売り渡してまで米国にすり寄る政権に、この国を壊させてなるものか。


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