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2017年11月17日(金)

鶴保前沖縄北方相に重大疑惑

新基地建設 業者が後援会長に1000万円超

「日曜版」スクープ

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写真

(写真)2016年8月10日に鶴保庸介・沖縄北方担当相(当時)の大臣室で撮影された写真。鶴保氏の横に座っているのが編集部に証言した採石業者(画像は一部加工)

 安倍政権が強引に進める沖縄・辺野古の米軍新基地建設をめぐり、8月まで沖縄北方担当相を務めていた自民党の鶴保庸介参院議員(和歌山県選挙区)に重大疑惑が浮上しました。鶴保氏は大臣在任中、工事参入を狙う業者と大臣室で7回、面会。業者は面会を仲介した鶴保氏の後援会長に1千万円超の資金を提供していました。鶴保氏自身も選挙支援や飲食接待を受け、業者のために防衛省に問い合わせるなどの“便宜”をはかっていました。(赤旗日曜版11月19日号で詳報)

 日曜版編集部に証言したのは、鹿児島県内の採石業者。この業者は2015年ごろから、事業資金をだしている企業とともに、鹿児島県南大隅町の採石場の石を新基地建設埋め立て工事などに納入しようと計画し、地権者から採石権を取得していました。

 採石業者は15年11月ごろ、「参議院議員鶴保庸介後援会 関西千年会 会長」の名刺を持つ人物と会いました。後援会長は「1回動いたら10万円」「鶴保と会うにはお金が必要」と要求。採石業者は「後援会長には“面会料”や顧問料などで1千万円超の金を出した。高級車も無償貸与した。政治家との付き合いは初めてだったので、要求を断れなかった」と語ります。

 16年5月ごろには、後援会長が鶴保氏の選挙支援を要求。鶴保氏が立候補した同年7月の参院選では、一軒家を借り、社員も動員して約40日間、鶴保氏に随行するなどして応援しました。借りた一軒家の賃貸料や運動した社員の給料などは業者側が負担しましたが、鶴保氏の選挙運動費用収支報告書に記載がありません。後援会長が採石業者に、運動員や選挙区内の有権者の飲食費を負担させた行為は、公職選挙法違反の疑いがあります。

 他方、鶴保氏は、業者側のために防衛省に事業について照会したり、衆院鹿児島4区選出の森山裕衆院議員(現国対委員長)を紹介したりしています。

 鶴保氏の事務所は編集部の取材に回答しませんでした。


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