2017年11月16日(木)
防衛装備庁 武器輸出へ アジア諸国“営業”
日本企業8〜12社が参加
課長が実態語る
防衛装備庁が15日に東京都内で開いた「技術シンポジウム」で、同庁の林美都子国際装備課長が「アジア諸国との防衛装備・技術協力」について講演し、同庁が軍事企業を引き連れてアジア諸国を駆け巡り武器輸出の仕掛けづくりに躍起になっている実態を語りました。
林氏は、今夏から開き始めたアジア諸国との2国間の「官民防衛産業フォーラム」の実績を明らかにしました。フォーラムの目的は武器をめぐって「ピンポイントで商談」を行うこと。主催者は同庁と相手国国防省庁です。8月にインドネシア、9月にインド、10月にベトナムで開かれ、それぞれ8〜12社の日本企業が参加しました。相手国企業も参加して自社の製品を紹介し合い、「企業間マッチング(提供する側とされる側の結び付け)」を行いました。
林氏は「装備庁の主催でフォーラムを開催し、仕組みのところでも防衛装備の移転(輸出)を推進していきたい」と強調。東南アジア諸国連合(ASEAN)では「1カ国が日本製品を買うと(域内で)評価されるのが早い。大きなブレークスルー(突破口)になっていく」と、アジア諸国を中心に武器輸出を拡大する思惑をあらわにしました。