2017年11月15日(水)
辺野古新基地差し止め訴訟
岩礁破砕 県知事の許可必要
県側弁論 「国に法律上の義務」
沖縄県の米軍辺野古新基地建設差し止め訴訟の第2回口頭弁論が14日、那覇地裁(森鍵一裁判長)で開かれ、県は、国が岩礁を破砕するには県知事の許可を得る法律上の義務があることの「確認」を求める弁論を行いました。
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提訴時、県は「国が岩礁を破砕するには知事に許可を求めよ」と義務を「履行」するよう訴え。一方、国は2002年の最高裁判決を根拠に「国・地方公共団体が義務『履行』を求めることは不適法だ」と、議論を入り口で封じようとしています。
この日の弁論で県は、義務の「確認」を求める訴えは、義務の「履行」を求めた02年の最高裁判決とは違うとし「『確認』の訴えは02年最高裁判決の射程外だ」と主張しました。さらに09年、自治体が産廃業者を訴えたことを最高裁が適法とみなし、実体審理もした事例を挙げました。「02年判決をもって県の訴えを否定することはできない」と主張しました。
県は弁論の最後に「本訴訟の主題は司法権とは何か、である」と提起し「国と県の間には具体的な紛争が存在し、裁判所が法を適用し判断すれば解決する。これは裁判所の権限、使命である」と結びました。
一方、国は県の義務確認を求める訴えを「訴えの形を変えただけで内容に変わりはない」として、従来の主張を繰り返しました。
オール沖縄会議 裁判所前で集会
口頭弁論前、裁判所前ではオール沖縄会議主催の裁判支援集会が開かれ、衆院選で沖縄では新基地建設を許さない民意が示されたことを受け、裁判でも民意を尊重して工事差し止めの判決を、との声が上がりました。
ヘリ基地反対協の安次富浩共同代表は現地闘争部として、昨日からの国頭村奥港と辺野古・大浦湾の工事の動きと、海上輸送の問題点を報告しました。「奥地域における教育環境の破壊、自然環境の破壊、さまざま問題点があることを言っていこう」と訴えました。
集会では、照屋寛徳衆院議員、糸数慶子、伊波洋一両参院議員らがあいさつしました。