2017年11月14日(火)
オスプレイ整備 大幅遅れ
2月開始 年内間に合わず
千葉・木更津
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陸上自衛隊木更津駐屯地(千葉県木更津市)で行われている米垂直離着陸機MV22オスプレイ1機の定期整備完了が予定から大幅に遅れ、年内は間に合わないことが分かりました。
日米両政府は今年1月、同駐屯地に日米オスプレイの整備工場を開所。普天間に配備されている米軍の24機と、県営佐賀空港への配備が狙われている自衛隊オスプレイ17機を1機あたり3〜4カ月かけて、年間5〜10機整備する計画を立てていました。
現在、整備されているのは、第262海兵中型ティルトローター機飛行隊(VMM262)所属の1機(6番機)。今年2月から整備が始まり、当初は9月までに完了する計画でした。ところが防衛装備庁によれば、年内に完了する見込みはなく、具体的な完了時期も明示できないといいます。
米海兵隊によれば、オスプレイは5年に1回程度の間隔で機体の分解点検を行う必要があります。しかし、現在のペースで推移すれば、この計画は完全に破綻します。
防衛装備庁は遅延の理由について、「担当企業(富士重工業)の整備要員が習熟しておらず、作業手順書の作成や所要の部品、専用工具の取得に時間を要している」と説明します。
千葉県平和委員会の紙谷敏弘事務局長は「富士重工はすでに社員を普天間で研修させている。整備要員の習熟度を口実にするとは、今さら何を言っているのか」と批判。「今年に入り、オスプレイの事故が相次いでいる。機体を分解して、とてもすぐに組み立てられる状態にはないのではないか」と指摘します。